【インタビュー】日本野菜ソムリエ協会公式!体を整える野菜事典が出来るまで(第1回)

それは1冊の「野菜事典」から始まった…!


こんにちは、築地市場ドットコムのTwitterの中の人です。気づけば中の人(Twitter担当者の意)になってから早1年が経過しておりました。時の流れはあっという間…。日々、築地市場の事、野菜やフルーツの事、魚介の事、その他美味しい食べ物についてツイートをしているのですが、おかげさまで多くの方にフォロワーになって頂き、ネット上でのやり取りではありますがお友達も沢山出来ました!\(^o^)/

さて、そんな仲良くさせて頂いているお友達(という表現でよいのか…いつもお世話になってます!)アカウント、日本野菜ソムリエ協会さんから6月のある日、メッセージを頂きました。これが全ての始まりです。「6月20日に宝島社さんより日本野菜ソムリエ協会公式、体を整える野菜事典が発売になるのでよかったらどうぞ♪」という嬉しいお言葉に甘え、会社宛に届けて頂いたのがこちらの野菜事典です。

職業柄、様々な「食」に関する知識を仕入れ、日々勉強しなくてはいけませんので会社にも自宅にも食材に関する本は山ほどあります。そして、中の人はどちらかというと肉や魚介よりも野菜やフルーツが好きなので、野菜事典や果物事典はもう何冊も持っているんですね。ぶっちゃけ、中には内容が一部かぶってしまっているものも…。なので、最初にこの野菜事典のお話を聞いた時は実は「こんなに知名度がある日本野菜ソムリエ協会さんが何故今になって野菜事典???」と、とっても不思議でした。けれども逆に興味も湧いてきました。

その後、お礼のメール交換などをやり取りをしている際に「実は約3カ月ほどの急ピッチで作ったので、徹夜もいっぱいしたし大変だったんですよ~!」という裏話が偶然飛び出し、「え、本ってそんなに短期間で出来るものなの?その情熱は一体どこから?」と、聞きたい事がいっぱい出て来てしまったので、一度きちんとお話を伺わせて下さ~い、という事でインタビューのお願いをする事に。快く了承して下さって本当に感謝しております!

 

日本野菜ソムリエ協会さんにやって来た


最初は野菜事典を作るにあたり、ご担当者さんのお話だけでも聞けたらいいなあ、と思っていたのですが、あちこちに手配をしてくださったおかげで実際に野菜事典の発行に至るまでに携わった野菜ソムリエさん、編集者さんにも直接お会いする事が出来ました。ありがたい…。また、残念ながら当日はお会いする事が出来ませんでしたが、何人かの野菜ソムリエさんのお話も聞く事が出来ましたので、のちほどまとめてご紹介したいと思います。

日本野菜ソムリエ協会さんの事務所は渋谷にあり、こちらでは野菜ソムリエを目指す方々が各コースを受講するためにも通われているそうです。
ご担当者さんとは初対面でしたが、普段Twitterやメールなどでやり取りをさせて頂いている事もあり、なんだか初めて会ったような気がしませんでした(笑)。

実は野菜ソムリエさん達とはこれまでにもイベントなどでご一緒する機会があり、なんとなくご縁を感じていたのもあるんです。葱日記でスッカリおなじみのねぎ部長も、日本野菜ソムリエ協会さんの別のご担当者さんとも面識があったり、後日に控えていた福島県の伊達の桃のPRイベントでもご一緒する機会があったりと…。という訳で、せっかくなので中の人だけではなくねぎ部長と一緒に訪問です。

 


出迎えて下さったのはこちらのお三方!
右から日本野菜ソムリエ協会の広報ご担当の上原礼美さん、野菜事典にも執筆などで携わられた野菜ソムリエプロの篠原絵里佳さん、株式会社 宝島社より野菜事典の編集をご担当された川見安美さんです。
わー、なんだか皆さん、野菜を愛しているだけあってシュットされている…。皆さんとっても気さくな方ばかりで、中の人よりも積極的にお話をしてくださったり(インタビュアー失格w)、とても楽しい時間を過ごす事が出来ました。本当に感謝、感謝です。

ではここから、事前にお願いしていたアンケートの内容と、当日聞かせて頂いたお話をもとに「野菜事典が出来るまで」をご紹介したいと思います!

 

「この人には会わなきゃいけない!」と思った


中の人:本日はお集まり頂いてありがとうございます。早速ですが、この日本野菜ソムリエ協会公式 体を整える野菜事典(以下、野菜事典)を作ろうと思ったきっかけを教えて下さい。

上原さん:もともとは全くの別件で宝島社さんに仕事でお電話をする機会があったんです。確か、お支払か何かの事務連絡で(笑)。その時に窓口をなさっていたのが川見さんでした。お電話で事務的なやり取りをしただけなのですが、なぜか「なんとなくこの人には会わなければいけない…!」と、ピピピと来まして…。後日、エイッ!と勇気を出してご連絡し、面会を申し込みました。

中の人:なんだか今回の私から上原さんにご連絡をした経緯にすごく似ています。

上原さん:そうですね。で、直接お会いして日本野菜ソムリエ協会の取り組みや、弊社のコンテンツなどについて熱弁をふるいました(笑)。

川見さん:もともと個人的にスムージーを作って飲んでいたのですが、スムージーにはじまりコールドプレスジュースなどを活用していた私自身、ふと「野菜が体によいのはなんとなくわかるんだけど、でも野菜の効果や効能について意外と知らないかも…」と思ってたんです。そんな時にお仕事で上原さんからお電話を頂き、実際にお会いして話が色々と盛り上がり、この野菜事典を作ってみたい!と企画を立てました。

上原さん:ちょうど、その翌日が提案会議だったんですよね(笑)。

川見さん:そうなんです(笑)。

ねぎ部長:へー、それすごいタイミングですね!

上原さん:本当にこういう言い方があっているかどうかわかりませんが、とんとん拍子に話が進んでしまい、勿論大変な作業はいっぱいありましたが気が付けばあっという間に出来上がったなあという感じです。

川見さん:野菜事典を作るにあたって、キーワードは「体を整える」にしようと当初から決めていました。生産者さん目線の野菜に関する本は世の中に沢山ありますが、もう少し食べる人目線に寄せた本にしたいというか…。せっかく野菜のスペシャリストと組んで作る本なので。

 

楽しく読める、エンターテイメントな野菜事典


中の人:確かに…。うちの会社も職業柄、様々な事典や冊子が置かれているのですが、かなりマニアックな内容になってます。種まきはいつがよい、とか。でも、一般的な消費者の方々や、それこそ流行りのスムージーやジュースなどを作る層の方々にとっては、具体的にどの野菜がどんな栄養素や効果を持っていて、どれを選べばいいのかって内容が書かれているほうがわかりやすいかも…。

上原さん:日本野菜ソムリエ協会は今年は16年目なのですが、実は協会主体の本はそんなに多くありません。野菜ソムリエさん達が各メディアに登場したり個人で本を出される事はありましたが、協会が監修する事典的な本は初かもしれません。

川見さん:編集者としては、やはり売れる本を作らないといけません。その「売れる」という意味は、単純に利益の事だけを指しているのではなく、せっかく作る本ですから多くの方に読んで頂かないと意味がないんです。

ねぎ部長:伝えてなんぼ、ってヤツですね。

上原さん:そういう意味では、ある程度は読みやすく、事典なんだけどもエンターテイメント性も意識して編集を行いました。野菜に興味がある方はもちろん、そこまで興味がないよ~って方でも、パラパラめくるだけでも楽しんで頂けるような盛りだくさんの内容です。

中の人:上原さんにこの野菜事典を頂いてとても助かっているのは、いわゆる「逆引き」が出来る事典というところなんです。毎朝、社内でVitamixでスムージーを作って飲んでいるのですが、ほぼ毎日野菜やフルーツと接している私達でもパッ!とそのスムージーの材料となる野菜の知識ってなかなか出て来ないんですよ。ですから、この野菜事典を見ながら「今日はアレとコレを入れてみよう」って逆引きをして、素材を選んでるんです。

上原さん:まさにそういう使い方をして貰えればと思っていたので嬉しいです。

 

たった3カ月で野菜事典が完成したその理由とは?


中の人:スムージーの材料になる野菜について調べる為、ほぼ毎日この野菜事典をパラパラめくっているんですが、とにかく情報量がとても多くて便利なんです。先日、パイナップル入りのスムージーを作ったのですが(写真)パイナップルにブロメリンという栄養素が含まれているなんて初めて知りました(笑)。写真も多いですし、栄養素や効果効能のほかにも保存法や簡単なレシピも掲載されているんです。でも、この野菜事典はたった3カ月で作ったと上原さんにうかがって…「え、本当に?このボリュームで作れるの?」と驚きました。

上原さん:そうなんです。とにかく急展開で野菜事典を作る事になったので、まず私がした事は「野菜事典づくりに協力して下さる野菜ソムリエさんを選出する事」でした。

中の人:ここで野菜ソムリエプロの篠原さんの登場ですね。

篠原さん:野菜ソムリエの資格を取得後、協会で講師などもしていますので、上原さんとは面識もありましたし割と気兼ねなくお話が出来る間柄でした。

上原さん:もう、篠原さんは「絶対に押さえておくべき人だ!」と思いまして。

ねぎ部長:ここでもピピピと来たんですね(笑)。

上原さん:まず、制作期間が限られている事から、協会に頻繁に足を運んで頂けるような方、気兼ねなくなんでもご相談できる方、野菜や果物への愛が溢れている方(笑)など、いくつかの条件に合う野菜ソムリエさんを選出させて頂いたのですが、今回絶対条件だったのが、「野菜や果物のプロ『野菜ソムリエ』と、野菜や果物の体への作用についてのプロ『ベジフルビューティーアドバイザー』の両方の資格」をお持ちだということなんです。そして特に篠原さんに絶対お願いしたかった理由が、条件に併せ、野菜ソムリエ目線で管理栄養士の活動を展開される方だったから、なんです。

中の人:篠原さんがお持ちになっている資格の数、スゴイですよね。他にも美容や健康に関する資格をお持ちのようですが。

篠原さん:もともとは医療機関で栄養相談のお仕事をしていたのですが、どの患者さんも食に関する共通の問題点は「野菜」に関する事が多かったんです。野菜を食べる量が圧倒的に少ない。食べない理由は野菜が苦手とか、どれくらい食べればいいのかわからない(=食べたつもりなんだけど実は少ない)と人それぞれだったのですが、じゃあ野菜の美味しさや食べる楽しみをもっとお伝え出来れば、もっと野菜を食べてくれるのではないだろうか?と思った事がきっかけで、野菜ソムリエになろうと思いました。

川見さん:このムックはただの野菜事典ではなくて、「体を整える」がキーワードになっているので単純に野菜の栄養素や効果効能を書くだけではなくて、その野菜を食べたらどうなるのか?どう体によいのか?という情報も掲載したいと思いまして。篠原さんはどちらの資格もお持ちでしたので、とても頼もしい存在でした。

上原さん:篠原さんの他にもなんとか都合をつけて下さった野菜ソムリエさん達と4月頃にまず第1回目のミーティングを行いました。19時に集まったのですが、話がどんどん盛り上がり、気づけば深夜までミーティングは続きました。もう本当に、野菜愛に溢れるミーティングだったな、と思います。

 

(第2回へ続く)

日本野菜ソムリエ協会(公式サイト)
日本野菜ソムリエ協会(公式Twitter)
管理栄養士 篠原絵里佳(公式サイト)
宝島社(公式サイト)