尾鷲にある、時が止まったような鰹の加工場

食のトータルプロデューサー井上です。

さて、これは何でしょう?

答えは、すべて「包丁」!!

 

様々な形の、鰹を捌く用の包丁です。

こ、こんなに種類があるんですね。。。

ここは、尾鷲にある鰹の加工場「大瀬勇商店」です。創業は明治35年。その歴史の分だけ包丁があります。

 

三重はかつては鰹漁が盛んでした。

しかし、現在の大型船での大規模な漁に変わってから、大きな港と工場が無い三重での水揚げは少なくなったとの事です。

今、三重の鰹といわれてもピンとはきませんが、小さな加工場はあちこちにあります。

鰹の加工品は今でも人気があるそうで、沢山売られています。

 

ちなみに、当時あった鰹関連の事業者は、昭和になってからは真珠の養殖をしたり、伊勢えびを育てたり、

時代によって変化をしていったそうです。なるほど。

 

こちらは、鰹の背びれを取る(切る)変わった包丁。

特注でしょうね~、こんなの見たことありません。

このように様々な形にカスタマイズされた包丁があり、それが積もりに積もってあの量に。

あれだけあると、かえってやりにくい(間違える)のでは?と疑問を抱きましたが、

包丁を瞬時に選ぶことも熟練の技なんでしょうね。

 

今の子供達は知らなそうな黒電話。なんと現役!

 

さらに、

この木の扉は何かというと、

なんと「冷凍庫」!

 

開けて中を見させてもらいましたが、ちゃんと冷えてました。マイナス20度まで下がるそうです。

大正時代に作ったものだとか。

今でも動いているのが凄い。壊れたら誰が直すんだろう。。。

鰹が昔から日本に根付いていて、いかに大事な食べ物であったかという事が、こういう場所からも窺い知れます。

日本人にとって特別な食べ物だとしみじみ思います。

 

日が暮れます。東紀州は本当に美しい土地です。

 

夜はこんな感じ。

三重の魚はうまい。これを何とか直送したい!

明日は魚屋を見ます。