三重県の南、東紀州のヒロメを食す。

綺麗だ。

海がとても綺麗だ。


食のトータルプロデューサー井上です。

三重県の南、東紀州にやってきました。

東紀州と言う表現は関東ではあまり耳にしませんが、和歌山方面だけの呼び名ではなく、この地域も同様に呼ばれています。

かつての「紀州藩」だった頃の名残で、こちらに来ると今もその名前は使われてるんですね。


名古屋から1時間程度で、三重の県庁所在地「津」に着き、そこから車で1時間超で、ここ紀北町に着きます。

この辺りはリアス式海岸になっていて、小さな入り江が沢山あります。

波も無くおだやかな海で、陸から海を眺めても、海から陸を眺めてもとても綺麗です。おじさんばかりの船でも多少は癒されます。

 

今日は、この「ヒロメ」を見に来ました。

ヒロメは、ワカメに似た海草ですが、ワカメよりもずっと小さく大きくても1メートルほどです。

ワカメとの違いは小ささゆえか柔らかなのと、メカブのようなヌメリが葉っぱ全体にあります。

ヒロメは成長するほどに根に近いほうが伸びるらしく(ワカメは逆に先が伸びる)、成長したヒロメは段々と先が古く固くなり、同時にヌメリも無くなります。

<漁師兼販売者の石原商店の石原社長>

採れたてのヒロメを、その場ですぐに食べるという贅沢。真水で洗い、まずはそのまま食べてみます。

生ですと、ややエグミがあるといわれましたが、それほどでもないです。生でも十分美味しい。

ヌメリがあってシャクシャクとした食感で、それがとても心地よいです。

それから、今度はしゃぶしゃぶにしてみます。

お湯の中に数秒入れて食べます。くすんだ黄緑色のヒロメが、綺麗な緑色のいかにも鮮度の良い鮮やかな色合いになります。

 

ほぅ、、、

無くなるかなと思ったヌメリも消えず、ワカメよりも滑らかでこれは美味しい。

メカブとワカメの間のような味がします。ワカメよりもクセがないなと感じました。

よく見るとヒロメに小さなエビのようなものがついていて、これを食べると小さくともエビのような味がする。

こういうの浜ならではの楽しみですね。

 

乾燥したものをお土産にいただきました。

生とは全然ちがって、さらに滑らか。蕩けるような食感になり、ヌメリはなくなります。

これも美味しい。どちらかというと乾燥した方が好きかも!

 

 

ちなみに、この日の昼食はこんな感じ。

尾鷲にある、「おわせお魚いちば」の「おとと」は、地元の料理が色々選べてとても楽しい!