築地で一緒に働いてた、デコポン生産者の池元君

食のトータルプロデューサー・井上です。

この海は、どう考えても渡ってはいけないオーラが出ています。
素人目にもこれから海が荒れるであろう事は想像がつき、海が少しでも波が立つと、船は割と簡単に転覆するのも知っています。

誰かが「今日行くの止めませんか」と言ってくれるのを待っていたのですが、その願いかなわず、この海を渡ることに。

 

この男に会うために。。。

一昨年まで築地市場で働いていて、地元の鹿児島県獅子島にもどって農業をしている池元君です。

 

獅子島の柑橘の中心品種は紅甘夏。

しかし、最近は他の新しい柑橘に押され、なかなか厳しい状況との事で、彼はデコポン栽培に乗り出します。

彼が面白いのは、

究極の品を目指して、通常糖度13~14度のデコポンを20度まで引き上げたり、

九州の若手生産者を集めて意見交換会をしたり、

SNSなど利用して情報発信したりと、仕事に「遊びや楽しさ」があるところです。

 

どんな仕事でも、楽しさを追求する事がとても大事だと私は思います。

その楽しさからか、彼の元には賛同者(お友達)が集まり、九州の若手生産者は元気です。

ここから写真をとってください。と、撮影スポットも決めていました(笑)

たわわになるデコポン、なかなかの絶景です。

1つ捥いで食べさせてもらいましたが、すでに糖度は16度。収穫までまだ先ですので、さらに期待できます!

 

 

彼が就農間もないのに、このレベルのデコポンを作り上げる事ができるのは、

SNSのおかげなんじゃないかと感じます。

SNSで気軽に日本中の先輩生産者から栽培についての意見を聞けるので、

創意工夫がしやすくなってるんだろうなと思います。そういう生産者が増えています。

 

うーん、時代だなぁ

 

農業の世界がまた新たなステージにあるのを感じます。

私(我々)は、彼らをアシストすることで、この世界を一緒に作っていきたいです。

 

 

ところで、行きの船は凄まじく、一人死んでました。

恐ろしいのは、「ここが島であり、船に乗らないと100%帰れない」という事実です。