まぐろの筋と戦う話。

こんにちは。

水産担当の新井です。

突然ですが、明日天然インドまぐろ堪能セットという商品が新規リリースされます。

この商品には普通の中トロの柵が2柵と聞き馴染みのない「分かれ身」という部位がセットになっております。この分かれ身とは何ぞや!?どう調理するのだ!?を今日は綴っていこうと思います。

遡る事約4か月前。22年12月末出荷用のまぐろ+海鮮品のセットを企画し、インドまぐろの中トロ柵をまぐろ屋さんに作ってもらいました。その加工時に生じたのがこの分かれ身。

この写真の一番左にいるのが分かれ身柵です。元のまぐろのどこにあったか?

この丸で囲った部分です。まぐろの背の方で最も背びれ側で最も強い筋「鉄砲筋」と呼ばれる筋が含まれる部位です。強い筋なのでまず生の状態で噛み切るのは困難、そして口に残ると非常に嫌な気持ちになる事間違いなしです。なので綺麗な定形柵を加工する時点でここは外して原価を計算する事が多いのです。

ですがこの部位、実はとっても味が濃く脂の甘みも強く美味しいのです。

でもきっと処理の方法が…いや実はそんなに難しくありません。と言う訳で実際に写真付きでご紹介して参ります。

1、筋に沿って切る!

左上中央位から白い大きな筋が入っているのがお判りでしょうか?これに包丁を合わせて切っていきます。

仕上がりの綺麗さを求めない事。これが最大のポイントかもしれません。

2、他の食べない部分を除去する

ここまできたら大方完成です。そして最後に、

3、鉄砲筋周りの肉を取っていく

ポイントは「地道に&無心で」。筋が強くそもそも剥き身やねぎとろという頭でおります為強気でどんどん取っていきます。そうすると…

まぐろ100%のねぎとろ(剥き身)の完成です!!変な油や添加物が無いので安心です。加えてその脂が足されていないのでどちらかというと中骨周りの肉、所謂「中落」の食味に近いです。これは美味!!

筋以外の分かれ身も当然生食OK。ですが定形柵ではない為形がいびつ。なのでダイスカットやブツ切りにするのがお薦めです。

こうして全てを集合させると…

完成っ!!解凍さえ気を遣えばあとはそこまで神経質になる必要はございません。

まぐろのお薦め解凍方を以前こちらをご参照ください。

本まぐろ特有の酸味が薄く、その分甘みが強く人気があるまぐろです。水揚げ地の焼津や清水の寿司屋では「本まぐろよりインド!」という店も少なくありません。

筋から剥き身を取る作業は小さいお子様でも楽しめるかも。週末のお楽しみに如何でしょうか??

明日のリリースまでもう少々お待ち下さい!!