地元だけで消費するには勿体ない!地元パンの魅力を探る
こんにちは、築地市場ドットコムのTwitterの中の人です。
地元パン(ご当地パン)ってご存知ですか?最近メディアでも取り上げられる機会が増えて来ましたが、地元パンの定義とはご当地ならではのロングセラー商品であり、パッケージデザインやその味わいがどこか懐かしくレトロな雰囲気のものをどうやら指すみたいです。あなたが子供の頃から慣れ親しんでいるあの菓子パン、実は地元パンかも知れませんよ…フフフ。という訳で、東京にいながらにして食べられる全国各地の地元パンをアンテナショップで購入して来ましたので、実食レポをご覧ください。
【北海道】オランダ煎餅
まずは人気のアンテナショップ、北海道どさんこプラザで探してみる事にしました。
菓子パンは中にクリームなどが入っているものが多く、そんなに日持ちはしないような気がして、見つかるかな…と心配でしたがあっさり発見。北海道のアンテナショップではこんな商品を見つけましたよ~。
オランダ煎餅というものです。中の人は初めて見ましたが、店頭には3種類ほどの味のオランダ煎餅が並んでいました。
オランダ煎餅は北海道の中でも根室地区の銘菓、という位置づけのようです。ではなぜ「オランダなの?」って事なんですけども、その理由は様々で特にコレ!ってのはなさそうです。が、有力な説として長崎県に同じようなオランダ焼き(オランダ煎餅)が存在しており、日本海を北上する、かつての北前船のルートにある富山・函館・根室と同じものが伝わったから、というものがあります。
なぜ根室発祥なのに名前が「オランダせんべい」なのでしょうか?
名前の由来を調べてみると、江戸時代にオランダ商館が置かれていた長崎県平戸市には、現在も同名の「オランダ煎餅」や「おらんだ焼き」というお菓子があり、これがルーツのようです。ちなみに平戸では、ボコボコとした独特な模様が「オランダ人の靴あとをイメージしている」と言い伝えられています。
平戸から日本海を北上する、かつての北前船のルートにある富山・函館・根室と同じものが伝わったことにより、最盛期には各地にたくさんの製造元がありましたが、現在北海道では根室の「端谷菓子店」のみとなりました。
(根室銘菓なのになぜ「オランダせんべい」?由来やおすすめの食べ方とはより引用)
せんべい、とありますが食感はまったく硬くなく、ふにょふにょでワッフルや菓子パンに近い柔らかさと甘みを持っています。
中の人:オランダせんべいです。せんべいですが、ちっとも硬くありません。ワッフルみたいで柔らかいので今回は地元パン認定いたします!
ねぎ部長:なんというか、しなっとしている南部せんべいみたいですね。
中の人:さすが、するどいですね。コレもともとはパリパリ食感のおせんべいだったそうですが、お客さんの要望に応える形で現在のような柔らかい食感になったんだそうです。
Rちゃん:昔のお菓子やパンにありがちな、ほんのりとした甘さがたまらないですね~。
Mちゃん:私の地元、新潟県の銘菓・ぽっぽ焼きに似てる気がします。ご当地ものって、どことなく共通点がありますよね。
中の人:今川焼の皮の部分というか、モチモチとはまたちょっと違う独特な弾力もありますよね。
Yちゃん:このまま食べるだけではなく、例えば生地で何かをはさんだりクレープみたいに具を巻いたりして、アレンジするともっと美味しくなる予感がします。
甘さ ★☆☆☆☆
柔らかさ ★★★☆☆
ご当地色 ★★☆☆☆
【高知県】ぼうしパン
中の人が個人的に好きでよく通っている、高知県のアンテナショップです。
ここで見つけた地元パンは、テレビなどでも取り上げられたことがあるので意外とご存知の方が多いんじゃないかな…そう、ぼうしパン!パッケージもちゃんと高知生まれと記載があります。高知県では全く珍しくないぼうしパンですが、高知県以外で基本的に販売される事がないので、高知県民以外にはとっても珍しい地元パンなのです。
なぜぼうしパンなのかというと、これはもう見た目の通りぼうしのような形をしているからです。
昭和30年代に、高知県のパンメーカー永野旭堂本店が製造・販売を始めて人気となったパンです。
丸いパンにビスケット生地をかけて焼くメロンパンにヒントを得、パンにカステラ生地をかけて
焼いたところ、カステラ生地が丸いパンのまわりに広がって帽子のつばのようになったことから、
この名がついたという。
(高知県名物の『ぼうしパン』『帽子パン』より引用)
中の人:以前、お土産でもらった事もあるのでたぶん食べた事がある方もいると思いますが、高知県名物のぼうしパンですー。
Mちゃん:昔懐かしい感じ。素朴。
Yちゃん:完全に糖質オフの流れに逆らってますね(笑)
ねぎ部長:なんか甘食に似てない?
中の人:メロンパンっぽいんですけど、これはクッキー(ビスケット)生地ではなくてカステラの生地のようですね。
Mちゃん:そっか、カステラ!だから甘いんですね。
Rちゃん:てか、普通に美味しいです。食べ過ぎてしまう…。
中の人:帽子の頭の部分はまあ普通かなあ、と思うんですけどつばの部分はカステラ生地を使っているだけあり、甘いし主張がありますね。
ねぎ部長:何度か食べた事があるけど、由来とか素材とか説明つきで改めて食べると違った感想が出てくるから不思議ですね~。
中の人:地元パンの世界、奥深いですよね。
甘さ ★★★★☆☆
柔らかさ ★☆☆☆☆
ご当地色 ★★★☆☆
【大阪府】東大阪ラグカレー
有楽町駅すぐそばのビルに入っている、大阪府のアンテナショップです。たこ焼きやお好み焼きのイメージが強すぎますが、地元パンありました!
東大阪ラグカレー。
なんで大阪なのにカレーパンなの?って感じなんですが、日本全国ご当地パン祭りで準優勝をしている実力派のパンです。ラグビーの街・東大阪 花園生まれのラグビーボール型をしているカレーパン…という事で、ご当地色を打ち出している模様。
カレーパン、本当にラグビーボールの形をしていました(笑)。カワイイ。
見た目が単にラグビーボールの形をしているだけではありません。中辛味のカレーの中には、じ~っくりと煮込んだゴロゴロ食感の牛すじがこれでもか、と包み込んであるのです。これはラガーマンでも満足できちゃうほどのボリューム感&本格的な味わい!アンテナショップではレジ脇に置いてありましたので、ぜひチェックしてみてくださいね。
甘さ ★★★☆☆☆
柔らかさ ★★☆☆☆
ご当地色 ★★☆☆☆
【秋田県】ビスケットパン
続いて、秋田県のアンテナショップにやって来ました。ここ、意外と地元パンが充実していて数種類並んでたんですけど、一番日持ちがしそうな地元パンを選んで購入。
それがこちらのビスケットパンです。パッケージを見るだけじゃ、秋田県のイメージがちっともわかないのですがロングセラー商品というマークがちゃんとついています。
今回、地元パンを探していて気付いたのですが、その都道府県内だけで出回っているパンの他、地元に根付いた企業というか…素材に特産品を使っている訳ではないんだけども、昔から長く続くロングセラー商品を販売しているパンメーカーさんのパンというのも、ある意味、地元パンなのだなあと思いました。
中の人はこのビスケットパンは初めて見ましたが、やはり秋田県民にとっては「ぎゃー!懐かしいー!」って感覚なのかも知れませんし。
中の人:秋田県のビスケットパンでーす。パンというか、柔らかいクッキーみたいな食感と甘さがありますね。
Yちゃん:メロンパンをねじったらこんな形になりました~、的なパンですね。
Mちゃん:あのー、スティックパン的な…。
Yちゃん:そうそう、そんな感じ。
中の人:秋田県っぽい訳ではなく、言ってしまうと他にもありそうな味だと思います。でも、どこか懐かしい味わいでみんな好きなのではないかと。
ねぎ部長:わかる、なんかクセになるんだよねえ、こういう味って。本当にクッキーみたいだね。あ、ビスケットか。
Rちゃん:確かに、懐かしい味がしますね。あるとつい食べてしまいます。
甘さ ★★★★★☆
柔らかさ ★★☆☆☆
ご当地色 ★★☆☆☆
【沖縄県】スーパーブラックメロン
最後はこちらも大人気!の沖縄県のアンテナショップから…。沖縄県と菓子パンのイメージが最初は結びつかなかったのですが、意外とありました!
こちらのスーパーブラックメロン、今回の地元パンの中では一番大きくて、一番重くて、一番高かったです。パッケージにも記載がありますが、「男のメロン」というだけあり、なんというか全体的にガッツリ!男の人向けだぜ!って雰囲気がプンプンする地元パンでございます。
真っ黒。メロンパンの特徴でもあるビスケット生地の部分が黒いのです。そしてジャリジャリ食感のマーガリンをこれでもかとサンドしています。恐ろしい子…!(白目)
中の人:沖縄県のスーパーブラックメロンです。いろんな意味ですごい菓子パンなので、心して食べてくださーい。
ねぎ部長:一言、ヤバイ(笑)
Rちゃん:私の地元で販売されている地元パン、イギリストーストにそっくり!このジャリジャリしてる部分なんか、まさにそれって感じで懐かしい~。
Mちゃん:文字通り、男のメロンパンですね…少し食べただけでもういいやってくらい濃いです。
中の人:でもでも、体に悪そ~って思いながらも、このジャリジャリした部分にである甘いマーガリンはかなり魅力的です。地元パンはこうでなくっちゃね★って感じ、しません?
ねぎ部長:わかる。
Yちゃん:本当にジャリジャリしてますね、これ。しかも重い。
中の人:すっごい太りそうだけど、たまに無性に食べたくなるような中毒性があるんでしょうねえ、きっと…。
ちなみに、オキコパンの人気ナンバー1商品はゼブラパンというもので、ピーナッツクリームと黒糖フラワーペーストをはさんでいる長方形のパンなのですが長野県の牛乳パンにそっくりなんです。地元パンってどことなく似ている種類のパンが多いな~って思います。
甘さ ★★★★★★
柔らかさ ★★☆☆☆
ご当地色 ★★★☆☆
地元パンのまとめ
都内のアンテナショップで購入できる地元パン、いかがでしたか?日持ちがあんまりしないので地元パン、集められるかな…と心配していたのですが、意外とすんなり集まりました(笑)。それもそのはず、砂糖をたっぷりと使っているタイプの菓子パンが多かったからなのです。なんでなんでしょうか…?地元パンはとにかく種類が豊富で、全てを紹介するには難しいのですが、中にはご当地食材が全く使われていないのに、だけど地元では長く愛されている、なーんて地元パンもいっぱいあるんです。
全国的には全く知られてないけれど、でもどこか懐かしく、そして美味しい地元パン。あなたのお気に入りの地元パンがあればぜひ中の人に教えてくださいねー!