日本のメロンは、瓜(ウリ)が始まりだった!
メロンの原産地はインドで紀元前2000年頃より栽培され始め西方に伝わった品種群をメロンと呼び、東方に伝わった品種群を瓜(ウリ)と呼び、日本のマクワウリなどもその一つです。日本ではマクワウリ栽培の歴史が古く、ヨーロッパ系メロンは明治時代の中後期に日本に渡来しました。また、現在のような温室メロンが栽培され始めたのは、大正14年にイギリスから種子が運ばれてきた(アールス・フェボリット品種)のが始めです。
昭和を代表する大衆メロンとは?
日本における、昭和の大衆メロンと言えば「プリンスメロン」。品種は日本のマクアウリにヨーロッパ系のシャランテメロンを掛け合わせ1961年に誕生。当時、主流だったマクワウリとは比較にならない程の「甘み」と「香り」を持ち合わせた素晴らしいメロンに大衆は魅了されました。高級メロン(マスクメロン)か甘い瓜(マクワウリ)しか無かった時代に「安価」で「美味しい」と好まれ一時代を築きいたメロンがプリンスメロンだったのです。
子供の頃に憧れた“よくばり”な食べ方
プリンスメロンを横に半分に割り、先割れスプーンで豪快に食べます。タネとワタの部分がとても美味い、甘い!片手の手のひらにすっぽりと納まるサイズなので全部食べてしまう勢い。子供の頃に憧れた食べ方を大人になった今に実現!
昭和から令和につなぐメロン
現代の作物は品種改良の末、大きく育つようになり、病気にかかりにくく、甘くて香りも良く、全てにおいて進化しています。今のメロンも素晴らしいのですが、幼少期に食べていた「美味しかった」記憶は忘れられないはず。とても甘いけど、刺激が弱く、後味が良く、日本人好み。歯ごたえも、マクワウリ系の歯形が残る絶妙な固さです。食べていると昔懐かしい「あの味」の記憶にも辿りつくはずです。
昭和から平成、令和へと元号が変わり時代は進み、ノスタルジックな味わいを保ち続けるプリンスメロン。是非、この時代こそ召し上がっていただきたいのです。
きっと、いつもの会話に華を添える事でしょう!