つぶ貝(真ツブ)の唾液腺を取り除く!

高級な貝として寿司ネタでも人気がある「つぶ貝」はエゾバイ科エゾボラ属の巻貝の総称です。外見・味ともに市場での評価が高いのが「真ツブ(エゾボラ)」。
コリコリとした食感とほのかな甘みと磯の香を楽しめる貝です。


お刺身や焼き、煮つけ、アヒージョなどで、おいしく召し上がっていただきたい!の、ですが、ひとつ注意点があります。それは…

ツブ貝の唾液腺に弱毒性のテトラミンが含まれている こと。

食べても命に別状はありませんが、理解して下処理をしっかり行わなければ、酔ったような症状を起こすことがあります。また、内臓部分もまれに毒化していることがあります。テトラミンは加熱や冷凍をしても毒性が消えることはありません。調理の時点で必ず除去してからお召し上がりください。

身の取り出し方(殻付きの場合)

身を取り出すのにちょっとコツがいります。慣れていない方は、何も考えずにかなづちなどで殻を割ってしまうのが一番早いです。刺身などで盛り付けに殻を使わないのであれば、この方法がオススメです。
「殻も使って綺麗にお造りを」というときは、アイスピックなどで殻に穴を開け、そこにアイスピックを差し込んで中をこじり、殻にくっついているところを切り外します。今度は蓋の下にフォークを指して引き出しますが、取れない場合は中の身をもう一度切りつけてください。

唾液腺を取り除く!(殻付き⇒剥き 以降)

内臓と肉質部分に分けます。肉質部分を縦半分に切り、一緒についているワタを取り除きます。

真ん中に白、あるいはクリーム色をしたトロッとした唾液腺と水管を完全に取り除きます。

唾液腺が取れたら、身を手でもみ、ぬめりを取ります(このとき塩を使うとより早く取れますが、身は固くなります)。

下処理が終わったら、お好みの大きさ、厚さに切り、盛り付けます。山葵醤油などでお召し上がりください。
肝は塩茹でや煮つけなどがおすすめです。