桃好きさんなら食べておくべき、2018年注目の新品種の桃 3選

2018年、食べるべき新品種の桃とは?


こんにちは、築地市場ドットコムのTwitterの中の人です。
桃好きのみなさん、毎日桃を食べていますかー?中の人も1日1桃を合言葉に、断面図の撮影をしながら桃を食べております。桃の家系図をバージョンアップさせる為、食べた事がない品種の桃を仲卸さんから買い集めたり生産者さんからお取り寄せしているのですが、毎年新品種の桃が登場するのでなかなかコンプリートは難しそうです。
桃が大好き、という方なら桃の品種リレーを楽しみつつ、いろんな品種の桃を食べ比べてみたりして楽しんでいると思うのですが、そんな桃好きさんに2018年ぜひ食べて頂きたい、注目の新品種の桃を3種類ご紹介したいと思います。

 

福島県の期待のニューフェイス!ふくあかり(福島県)


スゴ腕の桃の生産者が多い福島県のオリジナル品種、ふくあかり
福島県内でも献上桃の郷(C)として知られる、桑折町を中心に栽培が普及しているようです。2016年に品種登録されたばかりのニューフェイスで、中の人は昨年(2017年)は試食で頂いただけでしたが今年は当店でもお取扱いが出来るようになりました。少しずつ生産量も増えて来ているという事ですね。


福島県内での桃の品種リレーを繋ぐ為、主力品種であるあかつきの少し前くらいの時期に収穫が出来るよう開発されました。早生種の割には大玉に育つ傾向がある為、福島県が今後普及拡大を図る期待のニューフェイスです。大き目の桃は食べ応えがあって人気がありますからね。


ふくあかりの断面図はこちら。
届いた初日はまるでリンゴみたいにカチカチに硬かったのですが(さすが福島の桃…!)、それでもちゃんと甘さを持っているのはスゴイの一言。常温の部屋でコロコロと寝かせて、1日ずつ食味チェックをしていきましたが、柔らかくトロトロになってもそれはそれで美味しい~。

【品種名】ふくあかり(モモ福島11号)
【主な産地】福島県
【収穫時期】7月下旬頃
【品種登録】2016年
【親の交配品種】川中島白桃×モモ福島8号(ゆうぞら×ちよひめ)

 

黄桃はあんまり食べないわ~って方にも食べて貰いたい、つきあかり(和歌山県ほか)


桃は大好きだけど、黄桃はあんまり食べないかも…という方は多いのではないでしょうか?実は当店でも、黄色い桃は外皮がピンク色の桃(白肉)に比べてそんなに注文が入りません(笑)。缶詰などの加工用のイメージが強いため、もともと生食用としてはあまりつくられていなかったのです。でも最近では少しずつ黄桃を栽培する生産者さんが増えて来ています。
このつきあかりは名前の通り、まるでお月様のように綺麗な黄色をしているのが特徴です。実は品種特性にその秘密があり、袋掛けをしなくても黄色に育つからなんですね。


今回入手したつきあかりは和歌山県産のものですが、東北から九州まで栽培が可能な品種です。
つきあかりは外皮も果肉もとにかく黄色!熟すと柔らかくなる溶質タイプなので、お好みでコロコロ転がしておいてから食べるとマンゴーみたいなトロッとした食感を楽しむ事が出来ますよ。また、黄色い桃はカロテンを豊富に含んでいるので機能性に優れているんです。美味しいだけではなく豊富な栄養素も摂取できちゃう!


つきあかりの断面図はこちら。
外側が硬めだったので、これは綺麗にカット出来るかな?と思ったら中の果肉は思っていたよりも柔らかく、ちょうどよい食感でした。マンゴーと同じくらいかな?皮ばなれはちょっと悪かったように感じますが、熟したらスルンと剥けるかも。果汁は少な目で、甘さも控えめです。パクパク食べられる食味なので、黄桃をあまり食べない方にも一度は食べて貰いたいですね。

【品種名】つきあかり
【主な産地】和歌山県ほか山梨県や福島県など
【収穫時期】7月下旬頃
【品種登録】2010年
【親の交配品種】まさひめ×あかつき

【山梨県】夢みずき


山梨県のオリジナル品種、夢みずきです。山梨県イチオシの桃。ですが出荷期間も短く、生産量もそこまで多くないので今年食べられた方は少ないかも知れません。でも注目を浴びている品種である事には間違いなく、有名なスイーツショップなどでも夢みずきを使った桃スイーツを夏季限定で提供していたりします。山梨県の桃の中では評価の高い浅間白桃の後継品種という事もあり、桃の生産者さんからも期待が寄せられている品種なのです。


ちょうど日川白鳳のあと、7月初旬~中旬頃に桃がちょっと品薄になってしまう時期に収穫が出来るうえに大玉傾向で色づきもよいので、贈答にも向いている桃なんです。お中元とかで貰ったら嬉しい(笑)。
ちなみに山梨県には同じく「夢」がつく名前の夢しずくという桃がいるのですが、こちらは栽培が難しくそれほど普及はしなかったようです。残念。


夢みずきの断面図はこちら。
果肉は緻密でムラがなく、全体的に紅色に染まっています。部分的にちょっと霜降りのようです。皮のフチの部分がブリブリと弾力があり、甘さもギュッと詰まっていてとても美味しかった!見た目よりも果汁も多く、生産者さんからの評価が高いのも納得です。近いうちに山梨県で栽培する桃の主力品種になる事、間違いなし!

【品種名】夢みずき
【主な産地】山梨県
【収穫時期】7月中旬頃
【品種登録】2013年
【親の交配品種】浅間白桃×暁星(ぎょうせい)

まとめ

みなさんが美味しいと思う桃の好みは様々だと思います。まるでリンゴや梨のようにカチカチで硬い食感が大好きだー!という方もいれば、完熟していてトロトロな食感がやっぱり美味しいよねって方もいらっしゃいます。桃の品種はとても多く、また栽培技術や熟度にもよりますが同じ品種でも味わいが全く違っていたりもします。晩生種まで追いかけると、10月頃まで実は桃ってスーパーなどの店頭に並んでいたりもしますので、よかったらいろんな品種を楽しみつつ食べ比べをしてみてくださいね。

 
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