毎年11月3日はイイ味覚の日!調味料選手権2017に行って来ました(前編)

誰でも無料で参加できる、調味料選手権に行って来たよ


こんにちは、築地市場ドットコムのTwitterの中の人です。
公式アカウントでツイートするようになって気が付いたのですが、365日、食に関する記念日が思ってたよりもいっぱいあります。先日の11月3日は語呂合わせで「イイミカク」の日!という訳で、日本野菜ソムリエ協会さん主催の調味料選手権2017へお邪魔してきました~!\(^o^)/


毎年会場が変わるそうなのですが、今年は有楽町駅前にある東急プラザ銀座の6F、キリコラウンジにて開催されました。


確か、昨年だったのかな…?オープンしたばかりの話題のスポット、12時のオープンとともに沢山の方が来場されていました。この調味料選手権、実はどなたでも無料で入場できます。しかも、エントリーしている調味料をすべて無料で試食出来るんです。つまり、来場者のみなさんが審査員という訳。試食後、投票用紙に一番印象に残った調味料を記入し、今年の受賞調味料が決まるという訳なんですね。


中の人、12時オープンと同時にすぐお邪魔したのですが、すでにこんな感じで来場者がいっぱい!レストランのビュッフェのようなスタイルで、各調味料を少しずつトレイに頂き、試食をしながら投票用紙に記入をしていきます。調味料メーカーの方々より、詳しいご説明を聞く機会もありとっても勉強になりました。


この調味料選手権は、調味料マイスターが生活者とスペシャリストの視点から調味料を評価し、審査結果を出品者にフィードバックすることで、調味料の品質向上と露出・販路の拡大を応援するイベントとの事。調味料ってどうしても「料理の脇役」というイメージがありますが、最近は調味料そのものに注目を浴びる機会も増えて来ていると思います。例えば食べるラー油なんてのも大ヒットした調味料ですよね。


会場にはこれまでのエントリー商品や、今年のエントリー商品など沢山の調味料が並んでいました。それでは、試食した調味料をご紹介していきたいと思います。

 

日本の伝統調味料部門


まずは、日本の伝統調味料部門から!この部門にエントリーしている調味料は、原料、素材、伝統(歴史)、作り方などにこだわりがあるこれぞ「日本!」という「さ・し・す・せ・そ」調味料が基本との事。確かに醤油や塩などの、どのご家庭にもある基本的な調味料が多かったですね。
天然醸造 丸大豆しょうゆは熊本県から登場です。松合食品株式会社のこだわりは、自然と健康、安全な食を求めて原料にも厳しいこだわりをもっているところ。丸大豆は阿蘇市波野村、麦は菊池市の各有機生産者グループと契約し、有機無農薬農法で栽培したものを使用しています。くまモンも応援しています!\(^o^)/

松合食品株式会社(公式サイト)


豊橋名産、ヤマサのちくわ♪でおなじみの愛知県にあるヤマサちくわさん、ちくわ以外にも調味料を製造・販売なさってたんですね…知りませんでした!エントリーしていたこちらのえそ醤油は、ちくわの主原料となる魚「えそ」を使った魚醤油なんだそうです。ヤマサちくわ同様に、愛知県の地元老舗醤油メーカーであるイチビキ株式会社とおよそ2年の歳月をかけて共同開発し誕生しました。確かに、単なる醤油というよりもどこかめんつゆっぽいというか、出汁がすでに入っているようなコクのある味わいです。
余談ですが、同じ調味料つながりで中の人はイチビキさんの赤だし味噌を愛用しております。これかわらはヤマサちくわさんのえそ醤油も使ってみようと思いました。

ヤマサちくわ(公式サイト)


他に、北海道の医食同源さんの薫る焦がし醤油、千葉県のちば醤油株式会社さんの超特選 二段熟成醤油 むらさき極などなど、まずは4種類のお醤油を試食。こんな風にお豆腐にちょいちょいとつけて頂きました。同じ大豆から出来ているので相性がよいですし、醤油そのものの味わいもきちんと感じられて、こうやって食べ比べてみると意外とその違いがハッキリわかったりして面白かったですよ。

医食同源(公式サイト)
ちば醤油株式会社(公式サイト)


あくまでも試食なので、数にも限りがあるという事で1つの調味料につき1トレイしか頂く事が出来ません。という訳で、みなさん真剣に試食をなさっていました…!


醤油の試食のあとは、同じく日本の伝統調味料である宮崎県からやってきた熊野農園のへべすが香る一味とうがらし、新潟土産としてもおなじみの有限会社かんずりより吟醸生かんずり六年仕込み、北海道の医食同源さんの函館粗挽海塩の試食に移ります。かんずりは新潟県へ遊びに行った時やアンテナショップなどで中の人も必ず購入する定番の調味料です。これからの季節、お鍋などの薬味にもいいんですよね~。メーカーの方に普通のかんずりと何が違うのですか?と聞いてみたところ、こちらは6年じっくりと仕込んでいる分、よりまろやかに奥深い味わいになっているんだそうです。

かんずり(公式サイト)


実は今回の調味料選手権、中の人だけではなくねぎ部長も参加されてたそうで、せっかくなので試食のコメント頂きましたー!

ねぎ部長:熊野農園さんのへべすが香る一味とうがらし、個人的には好みでした。へべすと言うまだ認知度の低い柑橘を使っているのが興味をそそられましたね。優しい香りが印象的。うどんにかけたくなった。

ちなみに、へべすってこんな感じの柑橘です。すだちに似ていますが、すだちはもう少しサイズが小さく中央部分に種がいくつか入ってます。宮崎県ではとてもローカルな地元の人にはおなじみの柑橘なんですって!名前の由来がまた面白い!

名前の由来は、江戸の末期、宮崎県日向生まれの長曽我部平兵衛さんという方が
近くの山で香のよい木酢を発見し、
自宅の庭先で栽培されたことに由来して
平兵衛さんの名前から
「平兵衛酢(へべす)」と名づけられました。

熊野農園(公式サイト)より引用


医食同源さんの函館粗挽海塩は昔ながらの製法でじ~っくりと時間をかけ煮詰めてつくられている熊石海洋深層水塩がベースになっています。そこに、函館近海でのみ採取される貴重な海藻、がごめ昆布とウガノモクがブレンドされている調味塩なので、口に含むと海の香りがブワーッと広がります(笑)。試食用に豆腐にふりかけられていましたが、実際これお豆腐にかけて食べても美味しいと思います!ほんのちょっぴり、口の中にねばりが残るあたりに「ちゃんと海藻が入ってるんだな~」と思いました。


これで日本の伝統調味料部門、終了!審査結果を記入し投票箱へ入れたあとは、続いてお酒がすすむ調味料部門へ。

 

お酒がすすむ調味料部門


こちらの部門では、コレを使うだけでお酒がすすんじゃう!という調味料の試食&審査を行います。
まずは株式会社九重雑賀さんの雑賀 すだちぽん酢 海ぽん山ぽん。和歌山県からのエントリーです。和歌山県といえば柑橘王国…!これはポン酢も美味しいに決まってます。余談ですが、ポン酢のポンってどういう意味かご存知ですか?ポンカンのポンと思っている方が多いようですが、違いまーす。オランダ語で柑橘類の果汁を意味する「pons(ポンス)」が変化してポン酢になったそうで(諸説あり)、ポン単独で何か意味があるという訳ではなさそうです。
さて、話がそれましたがこちらの海ぽん山ぽんは、商品名の通り海の幸にも山の幸にもあうポン酢なんだとか。試食しましたが、酸味も少なく何にかけても確かに合いそうです。味わいもまろやかだったので、正直この海ぽん山ぽんだけベロベロ舐める事も出来そうだ…。

株式会社九重雑賀(公式サイト)


中の人もねぎ部長も「おおっ!」となった調味料、埼玉県の有限会社 林家商会さんより粒生こしょうです。コレ本当にビックリした…!正直、試食する前は「ただのこしょうの粒でしょ?」なーんて思ってました、本当にごめんなさい…。


ねぎ部長:これが今回一番驚いた味。今まで味わった事のない鮮烈なピリッとした辛さ。売ってくれと言ったけど今日はダメだと言われました。残念。

と、このようにねぎ部長も大絶賛でした。こういうホール状態の胡椒は最近スーパーなどでも入手できるので珍しくありませんが、これ本当に「生」なんです…!全く硬くなくって、まるで干しブドウを食べているかのような柔らかい食感。それでいて、ちょうどいい塩加減だったので、いくつも食べたくなっちゃいました。生なのでサラダやお刺身なんかの上にパラパラと散らす使い方が出来て便利です。原材料は胡椒と塩のみ、素材の味をそのまま楽しめる調味料ですね!公式サイトによると、帝国ホテルさんなどのレストランでも使用されているんだそうですよ~。

有限会社 林家商会(公式サイト)


お酒がすすむ調味料は、その調味料だけで食べても十分美味しいものが多かったように感じます。熊本県より松合食品株式会社のさくら肉味噌は瓶詰タイプ。


こちらは豆腐ではなく、レタスにつけて試食…。熊本の味、馬肉を贅沢に使用した肉味噌なのですが嫌な臭みなど一切なく、言われないと馬肉だなんてわからないくらい普通に美味しいです。あわせている味噌も無添加(しかも、阿蘇産大豆・九州産米・九州産大麦使用!)だし、肉々しいかと思いきや意外と優しい味わい…。


和歌山県のGarden DAL Giovanni、りんごモスタルダ南紀和歌山もこれまでに味わった事がない不思議な調味料でした。原材料は​りんご、砂糖、レモン、マスタードエッセンスだけと非常にシンプルだったのですが、でもコクを感じる不思議な味わい…。モスタルダとは、イタリアのモデナ地方の伝統的な野菜・果物を使用したソースなんだそうで、ジャムに似ているのですがその製造工程は全く異なり何日も何日もじっくりと時間をかけて野菜の食感を残しつつ、旨味を引き出す伝統的な製法なんだそうですよ。だからあんなに奥深い味わいを引き出せるのか…。

Garden DAL Giovanni(公式サイト)

 

さて、ここまでですでにお腹いっぱいになってしまったのですが、やっと半分くらいの調味料の試食が終了しました。ゲプー。
長くなってしまいますので、続きは【後編】にて…!

日本野菜ソムリエ協会(公式サイト)