
商品部の田中です。
北海道の食文化は、私の故郷青森と似ているところが多いと思っていますが、まだまだ北海道民にしか分からない文化はあると思っています。
今回、小樽にある3~4カ所の市場全てを回っていて思ったのが、どこのお店にもほぼ必ずと言っていいほどに置いてある、八角、ホッケ、かすべ。
ほっけは知名度があり、聞いたことがある魚ですが北海道で買うホッケは新鮮で刺身でも食べられるほど。干物のイメージしかないので、ホッケもすてがたい。かすべは青森県民もよく食べるので、今買う必要はないし、横浜の市場でもたまに購入して食べている。
これは八角を買い、どんな捌き方をして料理をしたらいいのか調べながら帰るしかない。
八角は結構見た目がインパクトあります。市場で1尾120円でした。

八角の正式名称はトクビレで、分類は「スズキ系スズキ目カジカ亜目トクビレ科トクビレ属」
富山などでは正式名称のトクビレで呼ばれるそうで、旬は12月から2月。
北海道民はほっけや宗八かれい等々、とにかく脂乗りの良い魚を好むため、納得の魚種。
お刺身で食べようか悩みましたが、一緒に購入した鮭の卵をいくら醤油漬けに仕上げるのが先決で八角は後回しにされたため、火を通すことに。いくらを漬け込んだあと、3枚おろしにだけしておきました。

翌日、弊社の役員に北海道出身がいるため、「八角はどうやって食べるのが1番美味しいか」聞いた所、やはり焼きなのだという。その日の夕飯は八角の焼き魚に決定です。脂のりの良い魚は塩焼きよりも醤油を垂らすのが好みです。

わたしの感想は、「ほっけとすずきの間って感じ」です。
魚をさばいているときから、青魚や鯛などとはまた違う、独特なかおりがしており、おそらく脂がたっぷりの魚種独特のかおり。ほっけも同じ部類に思えます。そして焼くと、身は弾力強めながらもほろりとほぐれて、水分多めで脂乗りもしっかり。醤油を少しはじくようなイメージの身質で、とっても美味でした。
八角の大きな目を見ながら捌くのはインパクト少々強めですが、近くに売っていたらいつも買いたい、お気に入りの魚種になりました。
1年1095食の楽しみを。