水産担当の塩入大輔です。
4月の下旬、日本有数のマグロ基地として有名な、神奈川県三浦市にある三崎港。
2年間の航海を終えてマグロ漁船、第七光洋丸が日本に帰ってきたので水揚げの視察に行ってきました。
国内で流通している本マグロで僅か1%ほどと言われる希少なアイルランド本マグロ。
今回の総漁獲量は約200トン。その中で本マグロは62トン、425尾ありました。
最大サイズは約230kg。平均150kgの本マグロが次々と船からクレーンで釣り上げられ運び出されていきます。
目の前で勢い良くマグロが下ろされる光景は大迫力!
大きな本マグロがカランコロンと乾いた軽い音を立てて転がるので、そこまで重くないような気がします。
いや…引っ張ってみるとめっちゃ重いです(笑)
下ろされたマグロは男達により種類ごとに分けられ、コンテナに積み込まれていきます。
こちらはメバチマグロやキハダマグロ。
第七光洋丸は、本マグロ以外にもメバチマグロ、キハダマグロ、ビンチョウマグロやメカジキなども獲ります。
本マグロは、資源保護の観点から漁獲枠が1隻65トンと決められており、また操業できる期間も決まっています。
今回の本マグロは、2021年の10月上旬から11月下旬にかけてアイルランド沖で漁獲されたもの。
漁獲期間が1ヶ月半しかないため、本マグロだけでは漁船として操業が成り立ちません。
日本を立った第七光洋丸はインドネシアを経由して、太平洋ルートでカリブ海に向かいます。
夏場はカリブ海でキハダマグロなどを獲り、秋になるとアイルランド沖で本マグロを獲ります。
そして冬に再びカリブ海に戻り、春先に日本に向けて出港します。約2ヶ月に渡る長旅です。
第七光洋丸の本船の帰航は、新造された2019年以来のこと。
日本人と外国人を含めた約25人が2年振りの帰路に着きました。
しばしの間、船のメンテナンスのための休息を取り、7月からまた次の航海に旅立ちます。
初めて見る、冷凍マグロの水揚げはまさに圧巻でした。
毎年、けが人も出るほどだそう。
遠い、極寒の海からはるばると日本までやってきたアイルランドマグロに思いを馳せ、海の恵みを頂きたいと思います。
今回、帰航したアイルランド本マグロはまもなく豊洲市場ドットコムで販売予定。
こうご期待下さい。