
こんにちは。豊洲市場ドットコムの八尾です。
懐かしい響きです。
初めていちじく「キング」に出会ったとき、その魅力を伝えるためにつけたのがこのキャッチフレーズでした。
本日は、昔のエピソードとともに、フルーツの魅力をお伝えしたいと思います。

ちょうど10年前の2016年。知り合いの果物問屋からこんな相談が持ち掛けられました。
「すごくこだわって作っているいちじくがあるんだけど、全然売れ無くて。
豊洲市場ドットコムで何とか売れないかな?生産者があきらめて樹を切るって言い出しているんだ。」
その時紹介されたのが、いちじく「キング」でした。

キングは緑色で完熟する珍しいイチジクで、皮が薄く丸ごと食べることができる特徴を持っています。
甘さもあり、6月ごろに出回るいちじくとしては特徴的な食感・味わいを持つ一品でした。
しかし当時は知名度がなく、いちじく自体があまり注目を集めておらず、販売に苦戦していたようです。
その時、問屋さんが言ったのがこんな一言「やっぱり見た目が緑のフルーツは売れないよね。」
それを聞いて私は違和感でいっぱいに。
「シャインマスカットは売れてるぞ!」

皮ごと食べられる緑の果実。
2016年当時は、シャインマスカットがやっと市民権を得てきたころで、百貨店中心の販売だったのが、一般にも名前が知られるようになってきたころ。
緑のフルーツ売れない、というのは違うかもしれない。
むしろ同じ条件なのに、キングが売れないわけがない。
そう考えて「いちじく界のシャインマスカット!」と銘打って、ネット販売を開始したのです。
すると、驚くほどの反響がありました。あっという間に200パックが完売。
さらに追加をしてもどんどん売れていくと、私も驚くほどの反響がありました。
おかげで「キング」の樹は切られるのをまぬがれ、10年たった今も、当店の人気商品として新たなファンを生み出し続けています。

この時の販売がきっかけで、生産者にお会いすることにもなったのですが。この方がいちじく界でもその人ありと言われる佐賀県の富田さんでした。

冨田さんはいちじくの業界では知らない者はいないほどの有名人で、黒イチジク「ビオレ・ソリエス」を日本で初めて収穫した男。
今や全国各地で作られる黒イチジクの基礎を作った人です。
冨田さんはイチジクの実に雨が当たらないように、一つ一つに傘をかぶせるというこだわりようで、とにかくイチジクを大切に育てていました。
今は現役を退かれたようで、多くのいちじくは息子さんが継がれたそうですが、キングだけは自らのこだわりで続けている、というお話を聞いています。


こちらは2018年にお会いした時の写真です。自分も若い…
私も今はキングの担当は離れてしまったのですが、毎年冨田さんのいちじくは楽しんでおります。
みなさまも、6~7月のほんの短い時期に流通する、冨田さんのいちじく「キング」をどうぞお楽しみください。
ブログを書きながら「いちじく界のシャインマスカット」というフレーズはさすがにもう使っていないだろうと思ったら
■皮ごと食べられるイチジク界のシャインマスカット
https://www.tsukijiichiba.com/user/collection/1946
まだ現役で使っていました…

