
青果担当の赤羽です。三ヶ日みかんの産地、静岡県に行ってきました。

三ヶ日みかん 生産者の1人 後藤健太郎さん。
JAみっかびの三ヶ日みかんは、年明けに特化した産地として有名ですが、11月中旬~12月中旬までに出荷される“早生みかん”も美味しいです。
ただし、年明けの青島みかんと比べると早生みかんは生産量が少ないため、早生みかんの多くは地元を中心とした東海地方の消費でなくなってしまいます。
地元では有名な早生みかんも、全国ではまだまだ知名度が低いのです。
そんな中、「三ヶ日の早生みかんは美味しいということを知ってほしい」という思いをもった、みかん出荷組合青年部(元青年部含む)10名がこだわりの【特選早生みかん】を作っている情報が入りました。
【特選 早生みかん】の条件
〇成績の良い園地に限定
〇マルチシート100%
〇糖度13度以上&酸度1.2度以下
かなり高い基準で栽培されていて、今期は少ないながらも12月上~中旬に販売をしますので、是非お求めいただければと思います。
【特選】が収穫される「一級園地」
暗い?美味しいみかんの秘密です

後藤健太郎さんの園地は、朝日をたっぷり浴びる園地でした。
この写真は、2022年11月18日の15時を過ぎた時に撮影しました。
山を背にして太陽が背中側にあり、まさにこれから日が沈みかけている状況で撮影したこの1枚。
これが毎年のデータ蓄積により、はじき出された「美味しいみかんが育つ園地」です。
日が短くなっている時期とはいえ、手前(西側)が暗くなり、遠く(東側)は日が差しています。これが朝になると逆になり、写真の手前(西側)は、他の園地より早く朝日を浴びることになります。
単に太陽を多く浴びればよいわけではなく、早く起きて早く眠るサイクルが果樹にとって重要です。
土質は、中央構造線の南側にあたり、秩父古生層からなる赤土でミネラルを含んでいます。肥沃とは言えず、むしろ「やせた土地」です。
しかし、生産者がきちんと世話をしながらコントロールすることで、高品質な締まった果実を生産することができます。
肥沃な土地では、果樹は熟すのが早いですが傷みやすい果実になります。やせた土地は、ゆっくり時間をかけなければ味が乗らないため、完熟みかんを作るうえでは適した土地になります。
三ヶ日は、そういった土の性質からも12月以降に収穫されるみかん栽培は適した土地なのです。