タガの豊洲市場日記:番外編 巨大カンパチの解体

食文化スタッフの田賀です!毎朝豊洲市場を巡り、日々の発見を書き留めていきます。

目次

    5月26日(金)今朝の豊洲市場

    本日は番外編!巨大カンパチの解体に立ち合った話です。

    巨大魚現る

    遡ること2週間ほど前。豊洲市場の仲卸、藤田水産より、突如連絡(画像だけが急に送られてくるという)が入りました。
    どうやら、豊洲市場に巨大魚が入ったとのこと。

    誰ぞ

    正体は、魚体49.3kg・天然・延縄漁の「カンパチ」でした!
    カンパチと言えば、ブリ御三家のひとつで夏が旬の魚。ですが、こんなサイズ聞いたことない、見たことない。ひとりで持ち上げるのもやっとのサイズですよね。

    即座に当店で販売することが決まりました。
    水揚げから約2週間氷詰めして熟成した後、藤田水産が出荷当日に解体したものを冷蔵便でお届けするという企画です。

    解体日

    そして今日がその解体日。
    いつもは各仲卸を回り歩きますが、本日は藤田水産で解体の工程を見学(撮影)をさせてもらいました。

    お頭

    まずは、頭を落とす。

    大きいな、まな板の上に横たわる姿はもうマグロだな。

    まぐろ包丁で捌くのかな、と思いましたが、まさかの全工程が出刃包丁。さらに、2人がかりとかではなく、ひとりで行う社長。圧巻です。

    断面を見せてもらいました。

    ひょ~、凄い脂がまわっている。

    「動物と同じで寝かせば寝かすほど脂が出てくるよ」とのこと。

    カマ

    ちょっとしたまぐろより大きいのではないか?

    包丁をトンカチでたたく
    血抜き後

    骨は包丁+トンカチで割っていく。髄ごとに等分。きっと人間の背骨も同じくらいの太さなのかな。

    「お客様に届いたときに、真っ赤になってしまうし、においの元になるからね」と、丁寧に血抜きしてくださいます。

    以上です。

    とにかく今回は、解体の早さに驚きです。50kg近くの魚体を流れるように捌いていく姿に開いた口が塞がりませんでした。
    「この大きさでもカンパチは疲れないよ」とのこと。ヒー…。

    身は生であれば、刺し身やカルパッチョ、焼きは塩焼き、照焼。もちろん煮付けやしゃぶしゃぶなどでも。お頭、カマ、骨は塩焼きや煮付けで、と、楽しみ方は沢山ありそうです。

    タガのひとり言「紫陽花、発見」

    巨大カンパチからの不意打ち紫陽花。豊洲市場の周りに1輪だけ紫陽花が咲いているのを出勤時に発見しました。梅雨も来ちゃうかしら。