タガの豊洲市場日記:ホンモロコ、ヤマブシタケ 他

食文化スタッフの田賀です!毎朝豊洲市場を巡り、日々の発見を書き留めていきます。

目次

    3月24日(金)今朝の豊洲市場

    ホンモロコ

    ホンモロコ

    琵琶湖の固有種「ホンモロコ」が入荷していました。冬から春(3月いっぱい)が時期だそうです。キラキラしていて目を引きます。

    「ホンモロコ」は水中にカーテンのように網を張り、その網に引っ掛かった魚を獲る“刺網(さしあみ)”という漁法が用いられています。網は夕方に張って、夜中に引き上げに行くそうです。
    生息地の環境悪化などが原因で激減し、絶滅を危惧されていたそうですが、近年は「モロコが棲みやすい環境を取り戻そう!」と、滋賀県の回復事業もあって復活の兆しをみせているようです。とはいっても、漁獲される物は高級魚の一つとして高値で取引され、京都を中心とした飲食店へ流通します。豊洲市場ではなかなか見かけません。

    骨は柔らかいため丸ごといただけます。仲卸に聞くと「簡単なのは甘露煮かな」と言っていました。煮るのも良いですが、焼き、天ぷら、南蛮漬けなどさまざまな調理法で楽しめます。

    現地の食べ方は興味深いです。炭焼きなのですが、ひと工夫があります。まず、網の上に並べてじわじわと身を炙る。皮目に焼き目がつき香ばしい匂いが立ちのぼれば、いただきます!ではありません。
    ここから、焼き網の網目に頭を刺して、身を立たせて焼くのだそうです!そうすることで身からしたたる脂で頭がカリっと焼き上がります。なるほど、なるほど、美味しそう。現地で出会えたら是非この食べ方をしたいです。

    こんな感じ( ◠‿◠ )

    せこ蟹(ズワイ)

    せこ蟹(ズワイ)

    ズラリと並ぶのは北海道産の「せこ蟹」です。元気に動いていました。1杯200g前後と小ぶりですが卵もしっかり詰まっています。

    「ホンモロコ」も「セコ蟹」も豊洲市場ドットコムの姉妹店、うまいもんドットコムで本日出荷で販売しますよ~!

    ヤマブシタケ

    ヤマブシタケ

    かわいいパッケージに入った、山形県産の「ヤマブシタケ」を見つけました。モジャモジャ、モフモフのきのこです。
    今でこそ栽培方法が整い比較的身近に入手できるようになりましたが、本来、天然物は大変貴重なものとされていました。中国ではフカヒレ・ツバメの巣・熊の掌と並んで、中華料理の四大山海珍味の一つにも数えられているんですよ。
    β-グルカンが豊富らしいです~。

    マイタケのように手で割けます。上品で美味しい出汁が出るので、汁物や炊き込みご飯がおすすめ。おでんにいれても美味しそうだ。