
豊洲市場ドットコムの平林です。
先日、豊洲市場の仲卸「米彦」で大間産本まぐろのブロックを購入してみました。今回のブロックは1,553g。せっかくのいいまぐろなので、捌き方と部位ごとの活用法、また1ブロックからどれくらい刺身が取れるのか検証してみました。

(トレーの重さ70g引き忘れていたので…実際は1,553gです。)
【捌き方】
1. 血合いを外す
まずは血合いの処理。赤黒い部分と赤身の間を目掛けて包丁で切れ目を入れるとペリペリと剥がれるので、力を入れずに沿って切り取ります。血合い部分は生食に向いていないので、加熱して食べます。

2. 天パネ
ブロックから天身を外します。「天身をハネる」それを略した呼び方で「天パネ」と呼び、 ここで取れる部位は赤身の部分が中心で、旨味が濃く味わいもしっかり。力強い赤身の美味しさを堪能できます。

3. 背三角
背側には白く太い筋が走っています。その筋に沿って斜めに切り落とすと三角形の部位が取れます。これが「背三角」。

背三角の外側は筋が強いため、深めに切り落としておきます。一方で中心部分は脂がたっぷりのっており、スライスすれば極上のお刺身になります。

4. 柵取り
垂直に切れ目を入れて皮から切り離せば柵に。いびつな部位はいびつな形と割り切って、長方形に整えられるところはなるべく綺麗な形にします。赤身、中トロのグラデーションが素晴らしい。

5. 筋や皮目から身をかき出す
背三角で切り取った筋の強い部分と、皮目からスプーンで身をかき出します。脂がのっているので、トロトロのねぎとろです。


【部位ごとの楽しみ方】
・柵、天身、背三角中心部位
キッチンペーパーで包み、ラップで密封して冷蔵庫へ。食べる直前に冷蔵庫から取り出し、繊維を断ち切るようにスライスしお刺身で楽しみます。


・血合い
一口大に切り、にんにく・しょうが・酒・みりん・醤油で1時間程漬け込み。漬けタレをよく拭き取ってから、片栗粉をまぶして揚げて、唐揚げにすると旨味たっぷり。子供達からも大好評でした。


・皮
熱湯で3分茹でると鱗が浮き出てくるので、冷水にさらしながら手で鱗を剥いで綺麗にします。弾力があり切りづらいので、一度冷凍してから薄くスライスし、小ねぎとポン酢で和えればプルプル食感のおつまみに。





【刺身の歩留まり】
1,553gのブロックから、柵1,095g、ねぎとろ87g、合計1,182gをお刺身として確保。そのほか血合いや皮も料理に活用でき、ほぼ余すことなく堪能できました。


やはり大間の本まぐろは格別。中とろ部分は濃厚ながらも脂の甘さを楽しめ、赤身は旨味がぎゅっと凝縮されており、ねぎとろはトロトロだが脂がくどくない、部位ごとに違う表情を見せてくれます。子供達も「いつものマグロと違う」と気づいたほど。大間の本まぐろの奥深さを実感しました。
