「焼きふぐ」の楽しみ方

食文化スタッフの田賀です!毎朝豊洲市場を巡っています。連載コラム「タガの豊洲市場日記」も、是非ご覧ください!

目次

    焼きふぐとは?

    ふぐ=冬の味覚に限りません。養殖技術の進化などから、夏でもおいしくいただけます。
    8月の中旬、豊洲市場で最も多くとらふぐを扱うふぐの串田さんで、夏ふぐの魅力を伝えるには~〇×△…と話していた際に、この「焼きふぐ」を教えていただきました。

    ちなみに、夏にふぐを楽しむという考えは江戸時代に根付いていたようです。

    江戸時代から伝わる、暑い時期こそ「ふぐ」

    日本においては、遡ること縄文時代から食されてきたふぐ。江戸時代には、「ふくとう汁」という名で、茄子やみょうがなどの夏野菜と一緒に、味噌仕立ての汁物として夏に食べる文化が存在したと言われています。

    ふぐの切り身を焼いておいしくいただく「焼きふぐ」は、関西方面で割と馴染みがある食べ方です。切り方はお好みで、塩焼きにするほか、タレに漬け込んで焼くなどもします。

    調べるほどに気になる「焼きふぐ」の味わい。と、なれば、すぐに挑戦!撮影を兼ねて、鮮魚チームで実践してきました。

    このコラムでは、主に「焼きふぐ」を楽しむにあたり知っておきたい【捌き方】【調味たれのレシピ】をご紹介します。
    「焼きふぐ」の魅力については、下記をご覧ください!購入もできます。

    捌き方

    骨の無い柔らかい身「じょう身」

    刺身にもお使いになれる鮮度抜群のふぐです。サイズに関しても考えすぎず、骨を残してぶつ切りでも、好みの厚みにスライスでも良いです。

    頭を切り離す
    中骨の上に包丁を真横に入れ、

    身を3枚におろす
    好みのサイズにカット

    骨のある身やその他の部位「あら身」

    あら身もすべて焼きで召し上がれます。皮は箸休めとして、皮刺しにしても良いです。

    骨に肉が残りすぎている程度がお勧め
    腹皮、背皮、とうとうみは下処理する

    沸騰した湯にくぐらせ、
    氷水で冷やし、水気を取る

    動画でも紹介しています

    ふぐの串田の串田社長が、以前、身欠きの捌き方を教えてくれました。あくまでてっさ用ですので悪しからず。

    タレは3種類

    お勧めのタレは画像左から、にんにく唐辛子・辛味噌(コチュジャン)・ネギ塩です。
    タレに漬け込む時間は10分程度で十分。薄い身は焼く直前に漬けて焼き、追いダレするのも良いです。

    にんにく唐辛子ダレ

    にんにく:2かけ(すりおろし、薄切り)
    オリーブオイル:大さじ1
    酒:大さじ1
    塩:2.5g
    鷹の爪:1~2本

    辛味噌(コチュジャン)ダレ

    コチュジャン:大さじ1
    味噌:大さじ1
    みりん:大さじ2
    にんにく:1かけ
    生姜:1かけ

    ネギ塩ダレ

    長ネギ:1本
    塩:小さじ2
    黒胡椒:小さじ1
    胡麻油:100ml

    お家でふぐの旨みと弾力を最大限味わってみてはいかがでしょうか!

    身は低脂肪で低カロリー、高タンパク。たっぷり食べても罪悪感なく、満足度は高いです。 また、皮やくちばしを筆頭にゼラチン質で、コラーゲンが豊富。これが弾力に結びつきます。

    炭火、網焼きのほか、焼き肉用のプレートでも問題ありません。周囲でネギやにんにく、旬の野菜を焼きながら、旨みを最大限に味わえます。

    数本分のふぐを購入した場合、3枚におろしたうち半身表面をサッと炙り、香ばしさと旨味を閉じ込めた「ふぐのたたき」にするのもお勧めです。

    涼しげな「ふぐのたたき」

    ふぐを年中堪能できる新しい楽しみ方を発見しました!ぜひ皆さんもお試しください~!