「ホウキダケ」と「都萬牛の牛すじ」で薬膳スープを作ってみた。

豊洲市場ドットコム仕入れ担当の平林です。

季節の変わり目、朝晩の気温差で体が少しだるく感じるこの時期に、元気をつけたくて薬膳スープを仕込みました。使ったのは、先日取り寄せた都萬牛の牛すじと、秋の味覚のホウキダケ。

まず、都萬牛の牛すじは一度茹でこぼしてよく洗い、酒、生姜、長ネギの青い部分を加えて、弱火で2時間ほどコトコトと煮込みます。冷ましてから白く固まった脂を丁寧に取り除くと、一般的な牛すじよりも脂が少なく、赤身の旨味が強い肉質であることを改めて実感しました。取り除いた牛脂は捨てずに冷凍保存し、炒め物などに再利用します。

ホウキダケは、できるだけ土を拭き取り、隙間に虫がいる可能性もあるので、塩水に10〜15分ほど漬けてから水気を拭き取ります。

ホウキダケは大きめにカットして準備完了。牛すじスープには、下茹でした牛すじと一緒に、長ネギ、生姜、巨大な無臭にんにく、富士ヶ嶺の生きくらげ、レンコンを加え、さらに薬膳として龍眼、ナツメ、クコの実、自家製陳皮をティーパックに入れて投入。弱火でじっくり1時間ほど煮込み、味付けは塩を主体に少しだけ薄口醤油で整えます。

冷まして味をなじませると、牛すじはホロホロとした食感を残し、噛むほどに旨味が広がります。ホウキダケはシャキシャキとした歯ごたえで、枝の間にスープがよく絡み、独特の風味をが引き立ちます。薬膳の優しい香りと、都萬牛の濃い旨味が調和した滋味深い一杯になりました。

クセのない薬膳を選んだので、子供も「おいしい」と喜んで食べてくれました。多めに作って小分けに冷凍しておけば、疲れたときや体調を崩しそうな日にすぐ温めて楽しめます。