ひかりれんこん収穫体験/宝探しのようなおもしろさ

オガワラ
オガワラ

うまいもんひろめ隊の小河原です。おいしいもの、珍しいもの、スゴい生産者さんを取材して、当コラムで紹介していきます。お楽しみに!

たかがれんこん、されどれんこん!それが『ひかりれんこん』

れんこんと言えば煮物の定番。穴の空いた根野菜です。さくさく食感が美味しいけど、味にそれほどの違いはあるの?と思われるかもしれませんが、いやいや侮るなかれ。『ひかりれんこん』は全く違うのです。今回は、こだわりの製法で美味しいれんこんを作り続けているスゴ腕生産者「高須農園」さんをご紹介させていただきます。

場所は茨城県稲敷市。湖面積日本第2位の霞ケ浦に隣接しているところになります。今回の取材は、色気ナシ、いぶし銀おじさんズ3人での訪問です。

れんこん栽培と聞くと、収穫シーンを思い浮かべると思います。浅瀬の沼地で育成させて、体の半分くらいまで水に浸かりながら、水圧で水底を掘りながら収穫する。そう、それです!今回は貴重な収穫体験までさせていただきました。楽しかったですよー。

こだわりの『光合成微生物農法』

『ひかりれんこん』の美味しさの秘密は、何と言ってもこの「光合成微生物農法」です。光合成細菌を自ら培養して、土壌微生物のエサとなる米ぬかや鰹粉砕などの有機物を土壌に散布して、微生物を活性化させています。化学肥料は使っていません。やはり野菜の基本は土壌なのですね。また、れんこんは漂白することが多いのですが、『ひかりれんこん』は無漂白。これもスゴいことです。この取り組みが評価され、茨城県特別栽培農産物認証を取得しております。もうお気づきかと思いますが、光合成微生物農法の「光」が『ひかりれんこん』の名前の由来なのだそうです。

糖度10度超え!

一般的にれんこんの糖度は7~8度台と言われています。なんと『ひかりれんこん』は2020年2月に糖度10度超えを達成したことがあるそうです。ここまでくると野菜というよりもはやフルーツ。今後の目標は、安定的に10度超えができるようになることだそうです。高須さんの挑戦はまだまだ続きます。飽くなき挑戦をされている高須さんがとてもカッコ良く思いました。

▲これがひかりれんこんの中でも最高級品のれんこんです。桐の緩衝材に包まれており、もはや高級フルーツの域です。

クセがなく、ほくほく食感

茨城県名産の納豆を作る時に出る「細粒大豆」を利用することで、旨味を引き出し、アクのない透き通った美味しさに仕上げているそうです。茨城の土地だからこそできる地場連携ですね。

高須農園さんに到着

この方がれんこん職人の高須社長。深みがありますよね~。かっこいいですよね~。御年70歳超えとは思えないくらいとてもエネルギッシュなお方です。

▲高須農園 代表の高須社長

キレイにしてもらうれんこん達

到着したら、朝に収穫したれんこんの洗浄作業をされておりました。なんと!綿棒のようなもので、れんこんの穴ひとつひとつまできれいにお掃除。高須農園の皆様のおかげで美味しくて、キレイなれんこんが食べれるのです。感謝です。

▲長い綿棒でキレイにお掃除。すこしの泥も逃しません!
▲キレイになったれんこん達

レッツ!圃場

「明るいうちに、圃場に行って収穫体験してみましょう!」高須社長の計らいで早速圃場へ。私たちも長靴、長手袋に着替えて準備万端。比較的簡単に収穫できる浅瀬の畑にいざ入水!

「足が抜けない!倒れる―!!」おっかなびっくりしながら慎重に一歩一歩進んでいきます。「怖いよー!」

▲怖い!足が底から抜けない。ちょっとでも気を抜くと顔からダイブしそう。
▲さすが達人!すぐに見つけてさっと収穫。

この専用の高圧洗浄機で水底の泥を掻き分けながら、地中に埋まっているれんこんを見つけていきます。これが面白いのですよ。水上に出ている葉や茎を見ながら、「どこに隠れんているんだ?」と想像しながら水を当てていきます。これは正にお宝探し。高水圧の水噴射で水底の泥をかき分けていきながら、手探りであの連なった丸っこい実を探していきます。「見つけた!」更に深く掘り進めるとれんこんが取れるのです。失敗してしまうと途中で折れてしまいます。これが結構難しいのですが、とても楽しい!

▲大物ゲット!
▲獲ったどー!
▲ご満悦
▲早速作業場でキレイにお掃除です。

またまた、高須社長の粋な計らいで「この採りたてのれんこんをすぐに食べましょう!」と行きつけの食堂へゴー!

いざ実食

ご近所の「朝日屋食堂」さんに到着。元祖「蓮根勝丼」の有名店だそうです。こちらで採りたてのれんこんを調理していただきました。まずはれんこん鍋。ほくほくで美味しい!臭みが全くないきれいな味です。つみれもれんこん入り。食感のアクセントになります。水の中に浸かって冷えた体に染みわたります。生き返るー!

▲れんこん鍋。良い出汁が出ています。

続いて、れんこんの天ぷら。これが本当に絶品なのです!しっかり糸を引くのも新鮮だからこそ。驚いたのが、カット方法です。れんこんは一般的に輪切りにすると思いますが、朝日屋食堂さんでは、縦切りもあるのです。縦切りにすると、食感が輪切りとは違って「これお芋だよね?」というくらいのほくほく食感になります。切り方次第でこんなにも食感や味わいが変わるのは、素材が良いからできるのだそうです。本当に美味しくて、れんこんのイメージが変わりました。

▲左側の縦長の天ぷらが「縦切りカット」のれんこん天ぷら。輪切りとは別物でした。

豊洲市場ドットコムで販売決定!

この度、豊洲市場ドットコムで『ひかりれんこん』を販売させていただくことになりました。定番の煮物、イチオシの天ぷら、れんこんの概念が変わりますのでぜひお試しください!。

■こちらからお買い求めできます:https://www.tsukijiichiba.com/user/collection/1443

また、一足先に、弊社代表の萩原も試食してみました。こちらも併せてご覧ください。

最後に、高須農園の高須社長とみなさま、温かくお出迎えいただきありがとうございました。とても貴重な体験をさせていただきました。来シーズンは、我々社員一同で収穫の手伝いを行きたいなと思いました。間違いなく邪魔になるだけだと思いますが(笑)