生産者はわずか5名…!奇跡の発見から生まれた新品種、紅娘(べにむすめ)

こんにちは、築地市場ドットコムのTwitterの中の人です。

昨年、販売開始時にもコツコツとつぶやきましたのでフォロワーさんや当店のお客様にとってはすでにおなじみなのかも知れないサツマイモ、紅娘(べにむすめ)について今回はお話したいと思います。

サラリと新品種と書いておりますが、現時点(2017年1月)で築地市場や当店以外ではほとんど出回っていない、希少品種と言える紅娘。それもそのはず、生産者さんはたったの5名なんです。大手スナックメーカーさんや、有名な焼き芋専門店さんも早くも注目しはじめている千葉県生まれの紅娘、実は農家さんによる奇跡的な発見から生まれた新品種のサツマイモだったのです。

何ソレ、ちょっと面白そう (o゚∀゚o) !!という事で、早速、当店の青果担当者は千葉県へ向かいました。

ある日、「大栄愛娘」というサツマイモの畑で不思議な茎が発見されました

この地域は、JA、農家、行政が一体となってブランドを作り上げており、芋の苗の管理もきちんとなされています。そんなある日、主力品種である「大栄愛娘」というサツマイモの畑で収穫を行っていたところ、長年サツマイモを掘り出しているベテランの農家さんですら「初めて見た」という不思議な茎を発見されたそうです。

それがこちら!出たー、断面図!\(^o^)/

そう、茎の断面図をよく見て下さい。大栄愛娘というサツマイモは古くから作られて来た品種で、茎の断面や芋の断面は少し黄色みがかった乳白色をしているんです。でも、農家さんが偶然発見したこの茎の断面図は紅色をしています。これは面白いぞ、と農家さんはこの茎に繋がっていたサツマイモを掘り出し、自宅に持ち帰って早速カットしてみると予想通り、茎と同じように芋の断面は紅色だったんだそう…。

ベテランの農家さんでもこれまでに見た事がない断面図だったそうですが、徹底管理された畑で育ったサツマイモですので、他の品種が混ざったとは考えにくく、恐らく大栄愛娘から派生した全く新しい品種だろう、という事で地域一丸となってこの紅娘を育てて行く事になったのです。

実は紅娘を最初に紹介されたのは2016年の頭頃でした。当時はまだ紅娘についての詳しい情報が私達のところにもなかなか伝わっておらず、「とにかく新品種のサツマイモがある」という情報しかなかったのですが、試食用にと渡された紅娘の焼き芋を食べてみてビックリ!ものすごーく、甘いんです。

中の人の個人的な好みで言うと、これまで食べて来た焼き芋では安納紅芋(安納芋)がダントツトップだ、と思っていたのですが、この紅娘もなかなかいい勝負をしているな、と正直思います。こうして、あまりの美味しさになんとしてでも紅娘をみなさんにご紹介したいと思い、産地もお邪魔させて頂き、農家さんから直接お話しをうかがう事が出来ました!

焼き芋にすると断面が鮮やかで濃いオレンジ色に

生の状態の紅娘の断面はうっすらと紅色を帯びている感じですが、焼き芋にするとこの通り!鮮やかで濃いオレンジ色になるんです。乳白色タイプのサツマイモと並べてみると、その差は一目瞭然です。

甘みはかなり濃く、程よく水分も持っている為、しっとりと滑らかな食感を楽しめます。どちらかというとホクホク系ではなく、紅はるかなどのしっとり系食感に近いものがあります。安納紅芋の甘さや食感にも近いものがありますが、そこまでネットリとはしていないですね。

現在、紅娘を生産されているのはわずか5名との事。その為、2016年は試験的な販売という意味もあり、築地市場がほぼ独占状態で販売をさせて頂きました。JAかとりの管轄内では、地域一丸となってサツマイモづくりに力を入れており、栽培管理の徹底のほか、出荷前の食味チェックも必ず行っています。芋づくりに一切の妥協はありません…!

畑の様子や貯蔵について色々とお話を伺ったのですが、この地域で美味しいサツマイモが出来る理由がよくわかりました!現在はまだまだ生産量も少なく希少品種とも言える紅娘ですが、今後ブレイクする事は間違いなしと言えるでしょう。新品種マニアの方、早目にチェックしてくださいねー!

 

おまけ

生産者さんの一人のお宅で拝見した盆栽。めちゃ立派…!

★紅娘のご注文はこちら(豊洲市場ドットコムの商品ページへ移動します)

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