『豊洲市場の天ぷら種セット』

バイヤーの鈴木です。先週末に豊洲市場の天ぷら種セットを購入しました。

家庭でも本格的な天ぷらを楽しめるように、旬の天ぷら種を下拵え済みでお届けする商品です。ラインナップはお任せですが、仲卸泉久が豊洲市場で厳選しています。穴子車海老を中心とし、お任せ種と野菜を含めた計8種です。

1/11(土)の天種ラインナップ

ラインナップからコースを再構築

てんぷら近藤さんの本によると以下の通り。提供の順序を参考にコースを考えました。

コースやお好みで提供する順序は、出だしはクルマエビと決めている。赤色の美しさのインパクトがあるし、なにより日本人は海老が好きだからである。次はエビとの色の対比を考えて、例えば緑色の鮮やかなアスパラガスをお出しする。通常このように魚介類と野菜類を取り混ぜながら、コースを構成していく。

魚介類は比較的低めの温度で揚げるキス、次はメゴチ、最後は高温で揚げるアナゴというように、揚げる油の温度の低いものから順に提供している。キスは身が繊細で女性的なので、低めの温度でやわらかめのイメージで揚げていく。

野菜ならば茎ものからはじめ、実のもの、根のものをお出しする。根のものは比較的エグミが強いものが多い。エグミは加熱によって旨みに変わる。したがってエグミを持っているということは、旨みがあるということなので、旨みのある天種は最後にもってくる。 

引用:天ぷらの全仕事「てんぷら近藤」の技と味 近藤文夫

カンニングペーパー作成

二台の鍋を使い分けて種に応じて温度コントロールしながら進めていくのですが、経験が足りず、すべてを記憶できないので粉、衣、揚げ、ワンポイントをまとめました。

イメージトレーニング

段取り、導線、所作、をセッティングした揚げ台の前でイメージトレーニング。私は即興的な人間なのですが、こればかりは念入りに取り組みました。

そしてこちらがお品書きです。

先付三種(民田茄子辛子和え、小肌、地蛸と沖縄モズクじゃばら酢)

車海老    鹿児島県産

カリフローレ 埼玉県産

鱚      愛知県産

早堀筍    福岡県産

赤甘鯛    秋田県産

平貝     愛知県産

蓮根     茨城県産

赤蓮根    徳島県産

ご飯 (ひらたけご飯)

穴子     長崎県産

水菓子 (紅まどんな)

      

先付三種と格好よく言ったものの、途中に段取りがもたついても間をつなげるように、また箸休めや口直しとしても持たせておくれ旦那よ、と あらかじめたっぷり用意しました。

天ぷらスタート

気づきや反省がたくさんありました。

車海老は胴と頭がわかれて届きますが、出荷翌日の夕方でも黒変は最小限で安心しました。きょうつく便のお届けであれば、気にならない範囲だと思います。

剣と尾はあらかじめ処理されていてもいいな、など。

穴子もほとんど臭みはなく、仕上げとして自分でも一度ぬめりを確認する程度でよいな、とも。様々勉強して、商品企画に活かしていきたいです。

合わせたお酒

・ビール(サッポロ黒ラベル/八海山ライディーンビールピルスナー)

・粕取焼酎ソーダ割(飛良泉 吟醸粕取焼酎)

(プロの方、お店の天ぷらが食べにいきたくなりました・・・)