素材が引き立つ調味料部門
こんにちは、築地市場ドットコムのTwitterの中の人です。11月3日に東急プラザ銀座の6F、キリコラウンジにて開催された調味料選手権2017のレポート、後編をお届けします。今回は調味料ごとに3部門にわかれていたのですが、最後は素材が引き立つ調味料部門です。こちらの部門には全9品の調味料がエントリー!
来場者が最も注目していたと言っても過言ではない、いわゆるインスタ映えしそうなキュートなパッケージの佐藤紅商店の吹屋の紅だるまという調味料。箱も瓶もだるまの顔がついてて超絶キュートです。こちらはどんな調味料かというと、岡山県高梁市吹屋で生産された唐辛子(鷹の爪)と柚子を使用した柚子胡椒なんですね。柚子のほんわかとした柑橘特有の爽やかな香りと酸味の中に、ピリリと唐辛子の辛みが利いていてよいアクセントになっています。
佐藤紅商店(公式サイト)
徳島県からやってきた、ロジックシステム株式会社の徳島すだちビネグレット。ボトルがすごーくお洒落です。徳島県のすだち畑で育ったすだちを皮までまるごと使ったこちらの調味料は、ドレッシングのような感覚で使えばよいそうです。
試食は豆腐にかけた状態で出て来ましたが、「冷たい麺にかけて食べたり、冷しゃぶサラダなどにも使えますよ~」との事で、野菜だけではなくお肉やお魚などの料理全般に合うみたいですよ。
T’s table(公式サイト)
まるで雪が降り積もる広大な北海道の大地をイメージしたかのような、真っ白なドレッシングを発見!アイビック食品株式会社の五島軒 大地のサラダソース 山わさびです。ちなみに瓶のうしろにチラッと見えているのが山わさびなんですって…!有名店の総料理長が監修したというこちらの白いドレッシングは北海道産牛乳をベースに、マヨネーズでコクを出したまろやかな酸味のある中にも北海道産の山わさびの辛味がツーンときいています。
ねぎ部長:山わさびのキリッとした風味が良くて、しゃぶしゃぶとかお肉にも合うだろうし幅広く使えそう。シンプルに「うまい!」と思った。
アイビック食品株式会社(公式サイト)
これ確かトレイの左上が大分県よりSanGlutton(サングラットン)のジャポネソースだったのかな? 国産野菜ピュレから作り、その自然の甘みを際立たせて滑らかに仕上げたジャポネソースは肉料理との相性抜群!パスタソースなんかにも使えるそうです。素材が引き立つ調味料部門は、野菜・肉・魚など合わせる食材のおいしさが引き立つ調味料という事がポイントなんだそうで、この部門にエントリーするのにふさわしい調味料と言えます。
SanGlutton(公式サイト)
黒酢と生姜の旨みがた~っぷりと詰まったドレッシング、福山黒酢株式会社の黒酢ドレッシング 生姜。黒酢、桷志田(かくいだ)とは鹿児島県霧島市福山町で江戸時代から続く手造りの伝統製法で造られた黒酢の事。旨み成分であるアミノ酸がたっぷりなので、酢っぱくないですしむしろまろやかな味わいでした。中の人、この味好きだなあ。万人受けすると思います。摩り下ろした生姜もたっぷりと入っていて、特に女性受けしそうです。
福山黒酢株式会社(公式サイト)
ミヤモトオレンジガーデンの塩みかん(青みかん)ドレッシングも柑橘の爽やかな風味が楽しめる一品。いつものお料理に引締めをプラスしてくれる調味料です。いつものお塩の代わりに、この塩みかんを置き換えて使うとよいそうですよ。もちろん、サラダだけではなくお魚なんかにも合いそうですよね。
農業生産法人 株式会社ミヤモトオレンジガーデン(公式サイト)
新栄水産有限会社の金頭だししょうゆ、こちらもしょっぱいだけではなく出汁の味わいを感じられるお醤油で美味しかったです。お魚の干物がディスプレイされてたので、「魚醤ですか?」と質問したのですが「いえいえ、魚醤ではなくどちらかというと出汁醤油のような味わいです」とご説明を頂きました。金頭と書いてカナガシラと読むのですが、とってもいい出汁が出るお魚なんだそう。
新栄水産有限会社(公式サイト)
素材が引き立つ調味料部門には他の部門にはない、オイルも数品エントリーしていました!うちのオイル大好きバイヤーが小躍りして喜びそうです♫\(^o^)/♫
農家の「料理が変わるねぎ油」、こちらは京都府のやさい魂研究所さんの調味料。「食べる直前にひとまわしかけて下さい!」という使い方がオススメなんだそうで、このオイルで焼いたり揚げたりするのではなくて、あくまでも調味料的な使い方を推奨しているねぎ油となります。京野菜でおなじみの九条葱を生産されている農家さんが開発したねぎ油、美味しくない訳がありませーん。
やさい魂研究所(公式サイト)
そして、株式会社白形傳四郎商店の茶ノ実油 Gold Tea Oilも試食する前から中の人が注目していた調味料(というかオイル)のひとつです。お茶どころで有名な静岡県。しかし、お茶はみなさんご存知のように茶葉の部分だけを使用しますよね?では、茶畑にコロコロ転がっている茶の実は一体どうしているのでしょうか…?
実際にメーカーさんが見せて下さった茶の実がこれ。なんだか椿の実にも似ています。これまで使い道があまりなくコロコロ転がっていたという茶の実を丁寧に手作業で拾い集めて、約1カ月もの時間をかけてゆっくりゆっくりとオイルを抽出しているんだそう。ナッツ系の風味を感じました。化粧品の原料にもなっちゃうくらいに質の高いオイルなんですよー!
ねぎ部長:恥ずかしながらお茶の実を初めてみました。お茶の健康感とオイルの健康感のダブルで、効きそうだな~と感じました。味も良かった!
株式会社白形傳四郎商店(公式サイト)
これで全種類の調味料の試食、終了です。豆腐以外に、野菜につけて食べたものや調味料をそのまま食べたものもあるので、味わい方の違いにも気を付けつつ公平に審査をしなくてはいけません。でも、個人的な味や食感の好みもあるし…どれも普通に美味しかったし…悩みます。
12時から17時までが投票のための試食タイムとなっており、その後はいよいよ今年の調味料選手権の受賞商品の結果発表です。残念ながら中の人は次の予定が詰まっておりましたので、ここからはねぎ部長が撮影してくださった画像とともにレポートをお届けしたいと思います。
いよいよ結果発表!2017年の最も注目すべき調味料はどれ?
実は調味料選手権2017では、弊社代表の萩原が審査員として参加しておりました。全国のありとあらゆるうまいもん(美味しい食材)を食べつくして来た萩原…今回エントリーしていた調味料についてもコメントを頂いたのですが、食材だけではなく調味料についても「ブログが書けるのではないか?」と思う程、深いコメントを頂きました。萩原社長、ありがとうございまーす\(^o^)/
ただ味わうだけではなく、メーカーさんや生産者さんに調味料開発までのエピソードをじっくりと伺います。ちなみに、結果発表する前に「お気に入りの調味料ってどれでした?」と聞いてみたのですが、なんと受賞した調味料、全部的中していました(白目)。
さて、投票も締切り結果発表となります。
【日本の伝統調味料部門】
最優秀賞:ヤマサちくわ 株式会社 えそ醤油
優秀賞 :株式会社 医食同源 薫る焦がし醤油
【素材が引き立つ調味料部門】
最優秀賞:アイビック食品株式会社 五島軒 大地のサラダソース 山わさび
優秀賞 :やさい魂研究所 農家の「料理が変わるねぎ油」
【お酒がすすむ調味料部門】
最優秀賞:有限会社 林家商会 粒生こしょう
優秀賞 :松合食品株式会社 さくら肉味噌
…という結果になりましたー!各部門ごとに受賞されたメーカーの担当者さんが一言ずつコメントされていきます。この様子は各公式サイトやネットニュースなどでご覧になる事が出来ると思います。
【審査員特別賞】
東急プラザ賞 :佐藤紅商店 吹屋の紅だるま
里井真由美氏:松合食品株式会社 天然醸造 丸大豆しょうゆ
杉浦仁志氏 :宮崎県門川町 熊野農園 へべすが香る一味とうがらし
食文化萩原氏:株式会社白方傳四郎商店 茶の実油Gold Tea Oil
以下、審査員特別賞として茶の実油を推薦した弊社代表の萩原のコメントです。
萩原:静岡県内のお茶農家に頼んで、落ちたばかりの実を集め、
油圧で非加熱搾油しているから、
まさにお茶の生命の元から搾り取られたオイルです。
もちろん、瓶詰前に加熱をしない生のオイル
古来中国ではお茶は薬として珍重されていました。
もちろん、現代においても、お茶の様々な機能性には着目されています。
そのお茶の命の詰まった実から、命を育む油を搾ってしまうという、
ちょっと贅沢なオイルです。
味もとても美味しいです。
このオイルは間違いなく、毎日飲む用途が一番です。
料理に使うのはもったいない!
毎日、最高のオイルを飲む生活の、最高クラスオイルの一角を占める可能性を秘めています。
私は毎日、コールドプレスのエゴマオイル、ゴマ油、チアシードオイル・・などを
スプーンで飲んでいますが、その仲間入りが決まった新顔オイルです。
是非、皆さんにもおすすめしたいです。
まず、お茶の実から搾油されたオイル、というのも他に見当たらないのでそれ自体とても珍しいな、と感じたのですが、試食してみると他にはないなんとも言えない複雑な風味を感じました。調味料というよりは健康オイルとしてそのまま口にする機会のほうが多そうな気もしますが、オイルそのものの風味も是非楽しんで頂きたいなと思います。そういう意味ではやはり調味料として取り入れるのが一番簡単かなあ、と。
最後に、今回の調味料選手権にエントリーされた皆さんで記念撮影をして終了。近日中に、キリコラウンジ隣の数寄屋橋茶房にて今年の最優秀賞3品を使用したメニューが提供されるそうなので、まずは購入する前にその味を確かめてみたい!という方は是非足を運んで下さいね。
日本野菜ソムリエ協会(公式サイト)