タガの豊洲市場日記:房州産 伊勢海老、スジアラ(アカジンミーバイ)、コチ 他

食文化スタッフの田賀です!毎朝豊洲市場を巡り、日々の発見を書き留めていきます。

目次

    8月7日(月)今朝の豊洲市場

    伊勢海老(房州産)

    伊勢海老(房州産)

    千葉県房州の「伊勢海老」は2ヶ月の禁漁期間を経て、8月から漁が再開しました。ちなみに、三重県は5月から9月一杯までの4ヶ月間もの間を禁漁としています。

    藤田に並んでいたのは1尾300g前後の千葉県産。千葉の中でも、勝浦市からいすみ市にかけて水揚げされる伊勢海老は、「外房イセエビ」として千葉県ブランド水産物に認定されています。
    豊富な生物に恵まれた岩礁地帯に生息する「外房イセエビ」は“底刺し網”という漁法で水揚げされます。海底に刺し網を落とし、絡まったものを捕獲する方法で、網にかかった伊勢海老は、傷付けないように一匹ずつ丁寧に外してすばやく活けすに入れるのです。

    黒潮に鍛えられて身が引き締まった千葉県産「伊勢海老」の一押しの食べ方はお造りですね!そのほか、焼き、揚げ、汁ものなどのでも堪能できますが、お造りで甘みのある身を楽しむのがベストだと思います。

    その名のために、産地は三重県伊勢ばかり浮かびますが、実は千葉県も日本有数の産地。過去には水揚高全国1位になった実績もあるんですって!

    スジアラ

    スジアラ

    山治でも、藤田でも見かけた「スジアラ」は3kgを越える大きさです。産地は確か、鹿児島だったかな、長崎だったかな。ハタの仲間で、赤いからだに青い小さな斑紋があるのが特徴です。

    そんな「スジアラ」は沖縄三大高級魚に認定されています。沖縄の方言では「アカジンミーバイ」。アカ=赤、ジン=金、ミーバイ=ハタ科、を意味するようです。売ってお金に換えていたことに由来するのでしょうか。

    「スジアラ」の表面はゼラチン質で軟らかく、熟成してさらに旨みがアップする白身魚。刺身はもちろん、煮ても焼いても揚げても、どんな調理法でも絶品。沖縄におけるおすすめの調理法は「マース煮」といって塩煮にするのがシンプルに旨みを味わえるのだそうです。
    中華料理屋からの需要も大きいようで。清蒸(中華酒蒸し)として提供されることがほとんどでしょう!

    コチ

    コチ

    今が旬の「コチ」は捌きたても、少し寝かしたものも、おいしいのですよね。薄造りにしてポン酢でいただくのがおすすめです。

    特徴的な形をしていますが、砂地にからだを潜らせて、獲物を狙いやすくするためにこのような形状になっているのだとか。
    また、漢字では「鯒(よう)」と書きます。砂中から飛び跳ねて餌を取る姿が跳ね踊るようにみえたことから付けられたそうですよ。

    リュウキュウ

    高知県の夏の味覚!「リュウキュウ」が入荷していました。いわゆる、はすいもですね。この黄緑色からも涼を感じられます。
    茎の皮を剥いて水にさらして灰汁抜きし、塩を振って水気を絞ってから料理します。酢の物やサラダ、味噌和え、煮〆、味噌汁などにして食べるそうです。

    タガの食べ歩き「コチを寿司で」

    そういえば、ちょうど週末に、コチを寿司でいただきました。