タガの豊洲市場日記:小柴と横須賀の太刀魚、境港水揚げの天然本まぐろ、蔵王すぐり 他

食文化スタッフの田賀です!毎朝豊洲市場を巡り、日々の発見を書き留めていきます。

目次

    6月22日(木)今朝の豊洲市場

    小柴の太刀魚

    以前にも紹介した「小柴の太刀魚」は、1kg越えはもちろん、1.5kg以上のサイズも順調に入荷しています。産地から届く箱に表記があるだけでなく、証として頭に小柴のタグが付いています。しっかりブランド化されていますね。
    小柴では釣り漁法は行っておらず、すべて網漁なのだそうです。勇ましい顔つきですね。

    ▲以前紹介した際のコラムはこちら

    横須賀の太刀魚

    横須賀の太刀魚

    横須賀の太刀魚は釣りもので、ピカピカです。それでも同じサイズの小柴と同等の価格。
    太刀魚は長さ、重量の他にも、“指何本分”と身の幅で評価されます。さらには、身の厚みもポイントとのこと、今朝仲卸に教えてもらいました。

    身の幅(指何本分!と言われるポイント)
    身の厚みにも注目

    店頭で売られている切り身でも注目できるポイントですよね!是非、気にしてみてください。

    境港水揚げの天然本まぐろ

    境港水揚げの天然本まぐろ

    魚体ピッタリ100kg!境港水揚げの天然本まぐろ(旋網漁)です。
    例年、この時期は産卵期で栄養が奪われ、腹が薄く脂も少ないものが多いのですが、こちらは腹が厚く、脂もしっかりのっています!巻き網漁ということで血が回っており、赤身は酸味があります。すなわち、濃~い味わいです。

    蔵王すぐり

    蔵王すぐり

    山形より、「蔵王すぐり」が入荷していました。英語でレッドカラント、フランス語ではグロゼイユと呼ばれ、6~7月の初夏にかけてが旬です。冷凍ものを良く見かけますが、生のすぐりは今だけですよ。
    キュッと強めの酸味が特徴ですが、ほかの食材と組み合わせると酸味が和らいで食べやすくなったり、料理を引き立ててくれるんですよね。料理、お酒、お菓子の飾りとしてもよく使われています。

    タガの食べ歩き「秋田の麺料理」

    稲庭うどん
    横手焼きそば

    以前も登場した友人がやっている秋田料理のお店で「佐藤養助の稲庭うどん」を再び。と思ったのですが、この日は無性に「横手焼きそば」を食べたくなり、一緒に行った友人達と分け分けしました。秋田の麺料理といえば、この2つを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

    稲庭うどん

    寛文5年(1665年)独特の手延べ製法で作られた細めの干しうどんです。
    なめらかな舌触りとツルツルとした喉越しが群を抜いています。
    稲庭吉左ヱ門が確立した製法ということで、「稲庭うどん」と名付けられました。古くは秋田藩の名品として贈答品に用いられており、高級品として知られていたようです。
    暑い時期には冷やし麺で、寒い時期には温麺で、1年中楽しめますね。

    横手やきそば

    ドドンとのせた目玉焼きに、添えられた福神漬けが印象的な「横手焼きそば」はB級グルメとして知名度が高いですよね。
    「稲庭うどん」に対し、こちらは太い麺を使っています。キャベツや豚ひき肉、場合によってはホルモンを具にして、比較的甘いソースで作る焼きそばです。
    昭和25年頃、横手市内の焼きそば屋の店主と地元の製麺所が協力して作り上げたのが発祥とされています。

    この時期は、つるんと涼やかに稲庭うどんもよし。無邪気に横手焼きそばに元気をもらってもよし。ですね(’◇’)