アスリートかんぱちの刺身とカマ

水産担当の平林です。

130cm、29.8kg。 天然魚を扱い続けてきた藤田水産の藤田社長でさえ驚いた、超巨大カンパチ。

うちの小学3年生の娘を、ひと回り大きくしたほどのサイズ感。 ここまで育った魚を見ると、まず想像するのは“脂”。ところが、このカンパチは違いました。

数々の危機をくぐり抜け、広い海を泳ぎ続けてきたのでしょう。 身質は意外なほどムチムチで筋肉質。包丁を入れるとハリを感じ、ムチッとした跳ね返るような食感でカンパチ特有の濃い旨味が広がります。養殖ではなかなか出会えない、天然の大型魚ならではの味わいです。

一緒に合わせたのは、山治のうに担当者が「日本一うまい」と太鼓判を押す、青森のキタムラサキウニ。

甘い、濃厚、クリーミーだけではなく、後味にほのかな苦みと磯の香りが残る、玄人好みの味わいです。全国のうにを食べ続けてきた担当者が惚れ込む理由が分かった気がします。

そして圧巻だったのが、カンパチのカマ。

あまりの大きさに、250℃のオーブンで30分。 じっくり焼き上げると、皮目から脂がふつふつと浮き、身はほろりとほどけます。野性味を感じる力強い旨味。

さすがに一度では食べ切れず、一部はほぐして冷凍保存。 残りは、冷汁に。

参考にしたのは、代表・萩原の奥さん直伝のレシピ。 今回は、近所で見つけた「三之助豆腐」の木綿豆腐を使用しました。

これが驚くほど美味しい。 しっかり形を保つ硬さがありながら、口当たりはなめらか。手で割くと、まるで裂けるチーズのように縦へ繊維がほどけ、口の中でふわりと溶けていきます。

豆腐を変えるだけで、ここまで料理が変わるのか!と感動。

話が少し豆腐へ逸れましたが、カンパチは鯵ほどクセが強くないので、冷汁にすると味がきれいにまとまります。

仕上げに、自家製の梅酢で漬けた紅生姜を添えて。 冷たい出汁をまとったご飯を勢いよくかき込めば、蒸し暑い日でも食欲が湧いてきます。

巨大カンパチの力強さと、青森うにの奥深さ。 市場ならではの出会いを、改めて実感した食卓でした。