ひとくちで夏が満ちる。桃・ライチ・チェリー、完熟果実の競演

フルーツが本領を発揮するのは、完熟してこそ。その一番おいしい瞬間を逃さず味わえる、今が旬の果物たちをご紹介します。今回は、桃の名人・雨宮さんが手がける“てっぺんの桃”を筆頭に、希少な生食用あんず『ハーコット』、甘さと香りのバランスが絶妙な『特大レーニアチェリー』、そして完熟収穫ならではの香りとみずみずしさが際立つ『宮崎ライチ』。夏のご褒美にぴったりな4品です。

【1】名人・雨宮さんの逸品。てっぺんで育った完熟桃の極み

桃の名産地・山梨県笛吹市で“てっぺん”の桃を育てる雨宮さんは、「子供に安心して食べさせられる桃を作りたい」との想いで独自の栽培を続けてきた匠。その桃の中でも、樹の上部で特に日照を受け、高糖度13度以上を記録したものだけを手詰めしたのが『てっぺんの桃』です。

さらに、16度以上の糖度を誇る『極み』ランクは、まさにギフトの“顔”になる逸品。毎年安定して高糖度の桃を作る雨宮さんの技術力の高さは、直売所で即完売する人気ぶりからもうかがえます。

【2】わずか2週間だけの出会い。生食用あんず『ハーコット』

甘みが強く酸味が少ない、希少な生食用あんず『ハーコット』。桃のような風味と、ほんのりプラムのような爽やかさが同居したバランスの良い果実です。日本ではあんず=酸っぱいイメージがありますが、『ハーコット』はその概念をくつがえします。

カナダ原産のこの品種は、完熟しないと本来の美味しさを発揮できないため、栽培には高い技術が求められます。そのぶん、出回る期間もわずか2週間ほど。一度食べたらやみつきになるファンの多い果物です。今週で入荷終了間近とのことなので、お早めに。

【3】糖度24〜26度の驚き。特大レーニアチェリーの深い甘さ

“アメリカの佐藤錦”とも称されるレーニアチェリー。中でも今回は、カリフォルニア産の特大サイズ&無燻蒸の限定品をご紹介します。実測糖度はなんと24〜26度という驚きの数値。張りのある皮と、果汁たっぷりの中身が生む濃厚な甘さが魅力です。

ダークチェリーにはない明るい色合いと、奥行きのある香り。輸入量も少ないため日本では非常に希少な存在です。旬の今だけの贅沢をぜひお楽しみください。

【4】国産ならではの熟度と香り。宮崎の完熟ライチ

東南アジアの果実というイメージが強いライチですが、日本国内でも最高品質のライチを生産するのが宮崎県。気温が上がったことで入荷量が増え、現在はお得な価格で購入できるタイミングです。

完熟で真っ赤になった果皮、プリッとした果肉、高糖度と上品な酸味のバランス。そのすべてが国産ならではの“鮮度”からくる美味しさです。栽培が難しい品種のため、生産者はわずか十数軒。香り豊かで後味にまで感動が残る、ライチの最高峰をぜひ味わってください。