【豊岡加奈子の野菜ノート】恐るべし!発芽のパワー ~三和農林株式会社 圃場見学①~

こんにちは。
野菜ソムリエの森加奈子です。
 

 

 
埼玉県にある 三和農林株式会社 さまの圃場見学に行ってきました。(私は 一番右です。)
 

 
三和農林さんでは、豆苗やかいわれを始めとするスプラウトを生産しています。写真は、左奥が 豆苗、手前が ブロッコリースプラウト、右奥が そらまめ豆苗です。

豆苗やスプラウトって聞いたことは、あると思いますがこれらは 植物の新芽 のことです。

豆苗はエンドウ豆の新芽(意外と知られていない…)

かいわれ大根はダイコンの新芽。ブロッコリースプラウトは、ブロッコリーの新芽。そらまめ豆苗はそらまめの新芽です。

植物は、発芽する時がいっちばんパワーがあります。硬い皮を突き破り、根や芽を出すのですから、それはそれは相当なパワーでしょう。今回の圃場見学で、そのパワーを目の当たりにしました。
 

 
乾燥している状態の種(豆)を数時間、温かい湯に浸します。
これ、大学でトマトを栽培していたときにもやりました。

なんでお湯に浸すのか、ご説明しましょう♪

植物は、ご存知の通り移動ができません。

そのため、不利な条件では発芽をしないようになっています。
どんな状態でも発芽してしまったら、大変ですよね。
発芽はしたものの、育つ環境じゃありませんでした_(⌒(_´-ω-`)_ …トホホ
なんて繰り返していたら、絶滅してしまいます。

植物は、賢いですね。適した環境になるまで、発芽に必要な酵素や植物ホルモンを働かせないようにしているのです。
そこで、人為的に発芽させるために、発芽したくなる状況をつくってあげます。
植物が発芽に必要なのは、水分 と 温度 と 酸素。
温かいお湯に浸すことで、発芽に必要な酵素が活性化し始め、植物ホルモンが働きはじめます。

三和農林さんで生産されているスプラウトの種は、浸水した後にざるにあげて、一晩置いて発芽を待ちます。
 

 
刺さっている温度計の数字、見えますか?

32.6℃です‼Σ(・ω・ノ)ノあ、アツっ‼

発芽のためのパワーが、みなぎっている状態で温度も上がるのだそうです。

小さな小さな種ですが、中心部が32.6℃の温度になるほどの熱を発しているんです。これには驚きました。

生まれたての赤ちゃんが、全力で産声をあげているような、そんな感じ♡とてもとても愛おしく感じました。

そらまめの豆苗も、発芽の際に温度があがるそうで、トレーのまま上から水をかけ冷却されていました。
この部屋も熱気がすごかったです。命のパワーは、すごいです。
 

 
種(豆)の中には、発芽してこれから成長していくために必要な栄養素がぎゅっと詰まっています。
なので、豆苗やスプラウトは、豆の状態や野菜そのものよりも栄養価も高く、パワーもあります。芽吹きのパワーは格別なんだと、あらためて感じました。
植物ってすごいんです‼移動ができないからこそ、賢く。そして力強い。

圃場見学のレポートはまだまだ続きます♪