
水産担当の平林です。
先日、藤田水産の藤田社長から「面白い魚が入ったよ」と案内いただいたのが、マルコバン。
アジ科の魚ですが、豊洲市場でも月に1尾入るかどうかという超希少魚です。
「魚好きなら絶対に食べたほうがいい。脂がすごいし、味はシマアジみたいだよ」普段から数多くの天然魚を扱う藤田社長が興奮気味に勧めるほど。そこまで言われたら、水産担当としては食べないわけにはいきません。

届いたマルコバンは、まず身の締まりに驚かされます。皮も厚くしっかりしていて、皮引きはなかなかの難易度。それでも何とか捌いて切り分けていくと、今度は包丁にまとわりつく脂に驚きました。


断面を見ると、まるで上質な和牛のような細かな脂の入り方。口に運ぶと身はサクッとした心地よい食感で、噛むほどに脂がほどけ、濃厚な旨味が広がります。脂は多いのにしつこさはなく、旨みの余韻だけが長く残る。確かにシマアジを思わせる魅力もありますが、それともまた違う個性を持った魚です。


アラは煮付けに。身はふんわりとやわらかく、ホロッホロ…脂の旨味が煮汁に溶け込み美味い。さらに中骨は天然真鯛(一緒に買っていた)の中骨と合わせて潮汁にしました。


じっくり煮出したスープは、表面に黄金色の脂が浮かび、魚の旨味が凝縮された贅沢な味わい。刺身から煮付け、潮汁まで余すことなく楽しめました。(豆腐は代表萩原愛用の只管豆腐と同じメーカーの三之助の木綿。近所に三之助の木綿と絹はあるが、只管はない…一度使うと抜け出せなくなる三之助とうふ、恐るべし!)

市場でも滅多に出会えないマルコバン。「また食べたい」と思わせる実力を持った魚でした。魚好きの方なら、一度は体験してほしい味です。
