≪産地のお悩み解決します!≫JAかながわ西湘 みかん

こんにちは。
仕入・販売の責任者をしている八尾と申します。

今回は『JAかながわ西湘』から、みかんの相談を受けて現地へ行ってきました。

神奈川県小田原市を中心とした、果樹・野菜なんでもござれの総合JAで
歴史ある土地らしく、一人の生産者さんがさまざまな作物を作る
多彩でそして奥深い、全国でも特徴的な生産地です。

今回 “地域でちょっと困っている” 事があるというのです。

案内していただいたのは、みかんの選果場。
その端に、コンテナでどっさりとみかんが積まれていました。

相談というのが、このみかん。
こちらは秀品企画向けに集荷されたみかんなのですが、
SSサイズや3Lサイズといった正規規格ではないものや、
外皮に傷やスレがある事で、選果の際にはねられたものなのだそうです。

「このみかん食べたらおいしいのですが、見た目で缶詰用の原料になっているんです。」

光センサーなどによる選果は無いものの、秀品として持ち込まれたもので
美味しさは変わらず加工用にするにはもったいないということなのです。

こちらはその中のSSサイズ。
一般市場では、M~Lサイズが中心に流通するため、
小玉の販路が無ければ、どんなに美味しくても加工用になってしまっています。

しかし私たちにとっては、これはかなり貴重です。
小玉みかんは“凝縮していておいしい”と果物に従事している人間には常識ですが、
年明けには「小玉みかん」がほとんど流通しないのです。

皮もむきやすく、袋も比較的薄めで非常に食べやすく、
果汁が多く、コクのある味わいが強い、おいしいみかんです。

品種は「大津四号」
晩成のみかん品種として人気の高いみかんですが、
実は生まれはお膝元の神奈川県

「大津四号が神奈川の品種だって知らない人も多いですよね。」と
これも現地JA担当者さんの言。

これだけのみかんが、缶詰として十把ひとからげにされているとは…

私もこれまでに「小玉みかん」を何度か企画していますが
まだまだ産地によっては「小玉みかんが商品になるんですか?」ということが少なくありません。

それも年明けの小玉みかんは特に世に出てこないので、私にとっては宝の山のように見えます!
こちらは近日中に販売開始予定!

さてせっかく小田原に来たのだから…

梅でも見て行きましょう♪

関東の三大梅林、水戸の偕楽園・埼玉の越生梅林と小田原の曽我梅林です。

ちょっと開花には早く、2月中旬が見ごろですが
単に花を楽しみにしてきたわけではありません。

小田原には戦国の北条氏の時代から、脈々と連なる梅文化があります。
戦の保存食として珍重され、実に1000年以上の歴史があります。

5月になれば生梅の時期。
小田原の特別な梅もお伝えして行きたいと思いますので、
ぜひ楽しみにしていてください。

(株式会社食文化 八尾)