鮮魚担当の植竹です。
いまが旬の鱧(ハモ)。
古くから京都や大阪では鱧料理が親しまれてきた歴史があり、
鱧が美味しい時期と京都市八坂神社「祇園祭」、
大阪市大阪天満宮の「天神祭」が重なるため「祭鱧」の名もあるほどです。
今は関東でも食べるようになりましたが、
色々な鱧を食べ比べたり、自分で骨切りをしてみたという方は少ないはず。
そこで、私たちは鱧のことをもっと深く学ぶべく、
7月上旬に鱧の食事会を社内で開催しました。
当日のお品書きはこちら
- 鱧落とし:古串屋の手切り鱧(山口県産)、豊洲市場の仲卸 ふぐの串田の手切り鱧(天草産)、機械切り鱧(天草産)
- お刺身:ボタン海老(北海道産)、甘海老(北海道産)
- 黄金シャモの鶏皮ポン酢
- キングアイランドビーフの茹でタン
- 江戸前釣り太刀魚 焼き
- 鱧じゅんさい鍋:豊洲市場の仲卸 ふぐの串田の手切り鱧(天草産)、機械切り鱧(天草産)
- デザート:茂助の団子、カステラ
一品目は「鱧落とし」です。
鱧落としというのは骨きりした鱧を湯引きして、
身が花ひらいたところをすぐに氷水に浸けて引き締めた鱧の定番料理です。
梅肉をつけて食べることが多いです。
山口県下関の老舗料亭「古串屋」の鱧落としです。
かつては高杉晋作や乃木希典が通ったことでも知られている名店で、
冬は天然とらふぐ料理、夏は旬の鱧料理を取り寄せすることができます。
山口県産の鱧を職人が包丁で手切りしたもので、
料亭の料理なので酒のアテにちょうどいいサイズ感です。
身はふっくらとした食感で皮がブリッとしていて、
晒葱、茗荷、生姜などの薬味と梅肉、カボス、特製ぽん酢でいただきました。
豊洲市場の仲卸「ふぐの串田」の天草産の鱧です。
串田の職人が包丁で手切りしたもので、
料理人に素材を提供するプロ中のプロですから、
見た目の美しさと骨がまるで口に当たらない見事な骨切り技術に皆感嘆。
アラや内臓も付いています。
鱧は骨切りが非常に大変で高度な職人技が必要なため、
一般的に出回っている鱧は機械で骨を切ったものであることが多いです。
今回は職人の手切りと食べ比べているので
身の美しさや骨の切れ方、口当たりに違いがあるように思いますが、
正直、機械切りのクオリティの高さにもビックリしました。
豊洲市場の海老専門店で買った
北海道産のボタン海老と甘海老のお刺身です。
どちらも新鮮で身に透明感があります。
スタッフの一人が信州黄金シャモの皮で鶏皮ポン酢を作ってくれました。
いい箸休めで美味しい。
キングアイランドビーフのタン元とタン中を
ホロリと崩れるまで長時間煮込んだ茹でタンです。
白髪ネギを添えてポン酢でいただきました。