水産担当の平林です。
またアブラボウズが手に入りました。
かなり個性的な魚なので、一番おいしい食べ方を探したくなります。今回は色んな部位を食べてみました。

身は刺身としゃぶしゃぶ。

カマは塩焼き。

そして、捌いたときに出てきた肝は今回特別にいただきました。※こちらは販売しておりません。

まずはアラを焼きます。

しっかり焼き色をつけて昆布と合わせれば、それだけで十分に旨い出汁になります。

身は同じ日に仕入れたヒレナガカンパチと一緒に切り付け、長ネギと水菜だけを添えて、刺身としゃぶしゃぶの二通りで楽しみました。

刺身は、舌の上で脂がゆっくり溶けていく濃厚な味わい。不思議なことに、刺身が子どもたちの一番人気でした。


しゃぶしゃぶにすると一変します。熱で余分な脂が落ち、身はほろりとほどける食感に。ポン酢をくぐらせると驚くほど軽く食べられます。
アブラボウズは脂質が約40%もある魚です。脂は消化できない種類ではありませんが、食べ過ぎればお腹が痛くなることがあります。ほどほどがちょうどいい魚です。

ヒレナガカンパチも負けていません。しっかりと脂が入りながら、もちっとした弾力があり、噛むほどに甘みが広がります。


カマは塩だけを振ってオーブンへ。皮は香ばしく、身は箸で持ち上げられないほどほろほろ。焼いて脂が落ちることで、刺身とは違う濃い旨さが際立ちます。こちらも子どもたちに人気でした。

残った身は、白味噌、みりん、酒で味噌漬けに。
数日寝かせて焼くと、これが本当に旨い。

子どもたちは刺身が大好きでしたが、大人の私は迷わずこちら。西京漬けを思わせる甘い香りに、アブラボウズならではの濃厚な脂の旨みが重なります。銀鱈の西京漬けが好きな人なら、きっと驚くはず。今のところ、これがアブラボウズを美味しく食べる最適解ではないかと思っています。
そして最後は禁断の肝。
食用についてはいろいろな話がありますが、禁止されているものではありません。ビタミンAが多すぎて、過剰に摂取するとビタミンA過剰症になる可能性も…もちろん自己責任です。
筋と血合いを取り除き、酒と塩で一晩漬け置き、アルミホイルで筒状に包んで、火が均一に入るように、全体につまようじで穴を開けてから、約40分蒸しました。

口当たりは、鶏レバーのパテのようなしっとり驚くほどなめらか。濃厚さがあり、あん肝より少し野性味のある香りがあります。北海道で食べた雉のレバーパテを思い出しました。後を引く美味しさはありますが、少量に留めておきました。体調にも問題はなく、なかなかできない貴重な経験になりました。
身も、アラも、カマも、(肝も)。どこにも無駄がなく、ポテンシャルを秘めた食材です。
もちろん、一度に食べる魚ではありません。数日に分けて、適量を守りながら味わうのがベスト。アブラボウズは、付き合い方さえ分かれば、本当に面白い魚です。
