伊勢海老を余すことなく味わい尽くす。

豊洲市場ドットコム仕入れ担当の平林です。

今回は、800gアップの千葉県串浜産の冷凍伊勢海老をチームで試食した際に残った“殻”を使って、伊勢海老のビスクを作ってみました。

少し手間はかかりますが、せっかくの良い食材。身だけでなく、殻からもじっくり旨みや香りを引き出して、伊勢海老を丸ごと堪能します。

帰宅後すぐに下処理。

まず殻を袋に入れ、出刃包丁の背で大きな殻を砕きます。

にんにく、玉ねぎ、セロリをみじん切りにして、オリーブオイルでじっくり炒め、香りが立ってきたところで伊勢海老の殻とベイリーフを投入。さらに殻を砕きながら炒めると、香ばしく甘い香りが広がります。

そこへ白ワインとブランデーを加え、鍋底の旨みをこそぎながらアルコールを飛ばします。

コンソメスープとフライドエシャロットを加え、蓋をして弱火でコトコト約1時間。伊勢海老の旨みがゆっくりとスープに溶け出していきます。

少し冷ましたら、シノワで濾し、生クリームを加えてとろ火で温めます。仕上げに塩で味を整え、器に注いでオリーブオイルと黒胡椒をひと振り。最後にイタリアンパセリを添えれば完成です。

海老ミソもたっぷり入っていたので、スープは濃厚。

伊勢海老ならではの上品な香りと磯の風味が重なり、オマール海老とはまた違った、深みのある味わいに仕上がりました。

バターを塗ってこんがり焼いたバケットを浸して食べると、これがまた最高。

手間は少しかかりますが、殻まで余すことなく楽しめる“伊勢海老のビスク”。

ご家庭でも、ぜひ一度トライしてみてください。