後編は、同じく水産担当の中村が引き継ぎます。
お次は、鱧の骨切りに挑戦。
鱧は、他の魚と違い、骨の入り方が複雑です。
鱧の骨切りの技術を習得するには10年かかるとも言われていますが、どんなに難しいのか、そもそも骨切りって実際にどうやるのか、体験してみたく、豊洲市場の仲卸 ふぐの串田に「1尾の半分は、自分たちで骨切りしたいのでそのままにして欲しいです。」と頼み、開いただけの鱧を用意しました。
包丁を入れるたびザクザクと骨が切れる音が心地よい。。
3人で挑戦して、食べ比べられるように人数分の切り身を作りました。
いざ、実食。鍋でいただきました。
鍋の具材は、じゅんさい、茄子、長ねぎ。じゅんさいは小さい蕾だけのもとと葉と枝がついたものの2種類。
出汁は焼いた鱧のアラでとりました。
先ずは、私が切ったものから。何となく綺麗に丸まって花のようになりましたが、食べてみると「骨が・・・切れてない・・・」。続いて白石さん。こちらも見た目は綺麗だけど、骨が気になる。。。
2人とも皮が切れてしまうのを躊躇して、深く入った骨が切れて無かった模様。
最後に植竹さん。2人とも骨があったので、警戒して食べる一同。
「大丈夫だ!」
3人の中では、植竹さんが一番お上手でした。
最後に串田さんが切ってくれたものも鍋にしました。もちろん、骨は全く気になりません。食べるときの気持ちの面からも、骨のストレスに感じずに食べられることの素晴らしさと、やはり職人や料理人の方の技術は凄いと実感しました。
鍋と同時並行で、太刀魚も捌きました。1.3kgの釣りもの。皮はピカピカ!
腹を開くとぎっしりと卵が詰まっていました。身はぶつ切りにして塩焼きに。
鍋の〆を食べようと思ってましたが、みんなお腹いっぱい。。。
今回の食べ比べで鱧の奥深さを改めて知りました。魚体の大きさの違い、切る人・機械の違いで生まれる、食感、味(旨みや甘み)。やはり手切りに敵うものはないと思いました。更に、魚体は1kgをきるものが、身質が柔らかく、口に入れた時にほろっとほぐれます。
鱧の旬は秋にも訪れます。その時がきたら、今回の経験を踏まえて、秋の味覚の代表格である松茸と“鱧松茸の会”をやりたいと思います。