ぶどう海老の刺身とぶどう海老のビスク

水産担当の平林です。

豊洲の仲卸で、超高級食材として知られる「ぶどう海老」に出会いました。kg単価2万円超えが当たり前という、なかなか手が出ない存在。最近は福島でも水揚げがあるそうです。

ただ、今回豊洲市場に入ってきたものは、水氷にひたひたに浸かった状態での入荷。荷姿としては正直残念…水に長く浸かると旨味がぼけてしまいます。その分、今回は破格で手に入れることができました。

まずは下処理から。軽く塩をふり、キッチンペーパーで包んで冷蔵庫で一日寝かせる。余分な水分を抜き、少しでも旨味を出す狙い。卵は薄めの「のだ塩めんつゆ」に漬けておく。大ぶりの卵でキャビアみたい。

最初は刺身で。ねっとりと舌にまとわりつきながら、噛むとぶりっとした弾力。深い甘みと旨みが広がります。そこに漬け卵をのせると、塩味とコクが重なり、甘みがよりくっきりと感じられます。

残りは贅沢にビスクへ。頭と殻をオリーブオイルとバターでじっくり炒め、にんにく、人参、セロリ、玉ねぎが無かったので代わりにフライドエシャロットを加えます。トマトがなかったので、少量のトマトケチャップで酸味と甘みを補い、殻を潰しながら香ばしさを引き出す。水を加えて煮出し、シノワで丁寧に漉し取ります。

仕上げに生クリームを加え、塩胡椒で味を整える。スープで身をさっとしゃぶしゃぶし、ビスクの上にのせ、漬け卵を添えて完成。ビスクは濃厚で、甲殻の旨味がしっかりと出た一杯。卵のぷちぷちとした食感が、いいアクセント。

今回は水氷に浸かった個体だったので加熱も試しましたが、改めて感じたのは、やはりこの海老は生で味わうのが一番。いい勉強になりました。