台湾フルーツ「ナツメ(蜜棗)」ってどんな果物?

仕入れ人:八尾
仕入れ人:八尾

こんにちは。豊洲市場ドットコムの八尾です。

当店では2020年から台湾フルーツの「ナツメ(蜜棗)」を取り扱っています。

毎年たくさんのご注文をいただきますが、日本人にはなじみが少なくてよくご質問もいただきます。

そんな「謎が多いフルーツ」を本日はご紹介します。

見た目は小さな青りんご。あまり知られていない台湾ナツメ(蜜棗)のことを語ります。

■そもそもナツメって何?

「ナツメ」と呼ばれる果実には大きく3つの物があり、別の植物が混同されている場合が多くまずはその違いからご紹介します。

①赤いナツメ(大棗/チャイニーズナツメ)
中国などで古くから漢方の素材としても知られています。

②ナツメヤシ(デーツ)
「ナツメ」と名前が似ていますが、こちらはヤシ科の別種。北アフリカ・中東では主要な食品のひとつで、ねっとり濃厚な甘さが特徴です。

③インドナツメ(台湾の“蜜棗”)
台湾で冬に親しまれているのがこのナツメ。現地の冬フルーツとして長年親しまれてきた果実で、台湾では品種改良も進み、美味しいインドナツメが出回ります。春節(旧正月)の時期に欠かせないフルーツとして人気です。

なかでも「インドナツメ」はその名の通りインド・東南アジア原産の果物で、とても長い歴史を持ち、紀元前1000年ごろには利用されていたと言われています。
台湾では20世紀になって栽培が盛んになり、今では春節(旧正月)の定番フルーツとして人気を博しています。

そういうわけで、2月頃になると「台湾ナツメ」は急に脚光を浴びます。

一日食三棗 終生不顕老

中国の言い伝えでは「一日食三棗 終生不顕老(1日3個の棗を食べれば、生涯老いることが無い)」と言われており、体調を崩しやすい冬に食べる、栄養価の高いフルーツとしても重宝されています。

■小さい青りんごに見えるけど、りんごの仲間?

見た目は青りんごですが、カットしてみるとその違いがハッキリとわかります。

種の入り方がリンゴとは全く違います。

中心に1個だけの種は、リンゴよりもどっちかというと桃に近いですね。

果肉は白く粒子感があり、梨のような質感です。
食べてみると果汁があふれ、シャリシャリと良い食感が楽しめます。
台湾では皮ごと丸ごと食べるのがセオリーなので、ぜひ丸かじりで食感をお楽しみください。

■どんな味がするの?

皆様、一番興味があるであろう味について。
とても複雑で日本で比較できる果物が無いため、文章で説明するのは中々難しい。

誤解覚悟であえて言いますと…

ポカリスエットのような味

です。

昔店頭で販売した際に、召し上がったお客様も「美味しいけど、いい例えが見つからない。」とお困りでした。
そういう時に「自然が作ったポカリスエットのような味」と説明すると、「確かに!」とご納得いただける場面が多かったです。

優しい甘さを持ち、ほんのりと酸味が味を引き締めます。ほんのりと、ライチのように爽やかで華やかな香りを持ち、エキゾチックな雰囲気。少しとろみのあるたっぷりの果汁がのどを潤すほど広がります。

甘さはもっと優しいのですが、爽やかでミネラルを感じる複雑な味わいで、一番近いと思います。

しかし、それでも言葉が足りないかと思います。

■こんなに謎の多いフルーツですが大人気です

豊洲市場ドットコムでは毎年300箱以上のナツメを販売しています。特に、日本在住の台湾人の方からは「故郷と変わらない美味しさで、日本で食べられるとは思わなかった。」とご好評をいただいています。

またビタミンC・ビタミンB3・鉄分・カリウムなどを豊富に含み、スーパーフードとしても注目されています。

生のナツメは2016年に条件付きで輸入解禁。その後、ここ数年で取り扱いが増え、日本でも“台湾の冬の味”として知られ始めています。

▼2月に食べごろを迎える「台湾ナツメ(蜜棗)」はこちら
https://www.tsukijiichiba.com/user/product/28284

▼3月に食べごろを迎える晩生の「台湾ナツメ(蜜棗) 金桃種」はこちら
 原種に近い酸味がある品種で、こだわりの生産者がごく少量育てています。
https://www.tsukijiichiba.com/user/product/28445

■参考資料・参考文献

本記事の内容は、以下の資料・学術情報・公的情報を参考にしています。

※本文中の味・食感・食べ方・販売状況に関する記述は、
 豊洲市場ドットコムにおける実際の取り扱い・販売経験に基づいています。