長野県東御の種あり巨峰。これからの葡萄って何だろう。


食のトータルプロデューサー・井上です。
 
この空を見てください。

レンズが汚れてゴミみたいなものが写っている事を除けば、素晴らしい景色。
青々とした空、白い雲、緑色の葡萄の葉と、躍動感ある葡萄の枝が絵になるー!

 

長野県の東御市。この地は長野随一の巨峰の産地です。

昭和31(1956)年に旧東部町の農業の基幹作物として巨峰の栽培がスタートし、昭和37(1962)年になると、中屋敷ぶどう団地(現在63戸) という葡萄の生産をグループが作られ、栽培技術の研究や共同出荷が今に至るまで続けられています。
この地には上皇上皇后両陛下もかつて訪れるほどの巨峰をはじめとする葡萄の栽培については先進的な地域です。

 

今日は「種あり巨峰」の取材のために、この地の新規就農した元IT企業の菰田さんを訪ねました。
新規就農者だけあって客観的にこの地の素晴らしさを理解しています。
ずっといると「当たり前」に思える事も、外から見るとまた違って見えますらね。


左から井上・菰田さん・スタッフの比留間

 

■種あり巨峰は「子孫を残そうとするように育てる」という難易度の高い栽培方法が求められる

市場の重鎮達は種あり巨峰の美味しさについて語っていました。
本当に旨いのは種あり。種無しは旨みにかけると。

実際種あり巨峰は濃厚です。菰田さんの言葉を借りれば「種あり巨峰は、種のタンニン成分が味のボディを太くし深い味わいを作る」のだそうです。
(注:菰田さんは元々ワインが好きで、ワイン作りをしようとこの地に入ったら生の葡萄が旨すぎて、生産者になってしまったそうです)

しかし、味の違いは知っていても、作り方の違いまで考えたことはありませんでした。

菰田さんの畑の土は40トンもの堆肥を入れてます。「どこよりも多いと思うよ(笑)」と菰田さん

 

私、深く考えることもせず、「種あり巨峰」にジベ処理(説明割愛)したのが「種無し巨峰」で作り方の差はほとんど無いと思ってました。
しかし、実際はまったく違うそうです。
種なし巨峰は短梢剪定という、ざっくり言えばマニュアル的な剪定方法でも作ることができるのですが、種あり巨峰はその剪定ができません。
種ありを育てるには「子孫を残そう!」という環境を作る必要があるのですが、短梢剪定だとそういった環境を作ることができないそうです。
その技術を習得するのに5年も10年もかかるとのこと。

菰田さんの畑の豆系と稲系の草。これにより土の菌が生き生きとします

 

■東御の60年にもなる葡萄生産の歴史がこの技術を構築した

この日は葡萄畑でミーティングでした。
葡萄の葉が日陰を作ってくれてとても快適でした。
東御のこの技術を生かしたこだわりの葡萄を作り、お客様に直接その魅力伝えようと話し合いました。

種あり巨峰の魅力だって伝わりきれてないと思います。
種のある昔の食べにくい葡萄ではなくボディのある濃厚な葡萄であり、それを作る技術を持った生産者がいるということは「東御の他の葡萄も違う」んだぞという事をもっと発信せねば。

栽培技術というのは一言では語れないものです。
果物は年に1度しか収穫されませんから、60年続けても60回しか試せない世界。
その技術を見える化できないか?そんな事を私は考えていました。

知っていることと理解していることは違います。
ECを15年続けていてその違いの大きさに気が付きます。
うーんどうしようかな。。。

ファンの皆様のために比留間君の可愛いショットです。40年の古木と共に

 

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