食べられるのは今年が最後かも…?消え行く品種、山梨県産 大藤の浅間白桃



こんにちは、豊洲市場ドットコムのTwitterの中の人です。
今年も桃シーズンがやってきました!フルーツ全般に言える事ですが、毎年多くの新品種が登場しています。そして、その影ではひっそりと消えていってしまう品種も…。今日はそんな桃の品種のひとつ、浅間白桃についてお話したいと思います。

市場関係者が絶賛する美味しい桃

当店で初めて浅間白桃のお取扱いを開始したのは2011年。
「浅間白桃が一番うまいよ!」と、市場のセリ人さんや仲卸さんに聞かされていた当時の青果担当者が、「そんなにみんなが言うなら是非食べてみたい!売ってみたい!」と思ったのがきっかけです。浅間白桃は山梨県で発見された高陽白桃という桃の枝変わりで、「果肉の緻密さ、糖度の高さ、粒の大きさ」その全てにおいて最高!と市場関係者が絶賛する品種なんです。

ところが、そんなに美味しい桃だというのになぜか消えようとしている、という噂を聞いて、当時の青果担当者は慌てて山梨県のとある桃畑へ出向いたのでした。
山梨県の大藤は、浅間白桃の発祥の地。標高400~600mという山梨の中でもかなりの高地にあり、1日の寒暖差が激しいため桃は甘く緻密に育ちます。産地の方によると浅間白桃は10年前に比べて、生産量が当時すでに半分に減少していました。
青果担当者が、「なんでこんなに良い品種がなくなるんでしょうか?」と質問すると、「皆さんは、この浅間白桃だけに価値を置いて販売出来ますか?」と返されたそうです。

栽培がとても難しく、生産者が減っている浅間白桃

浅間白桃は他の桃に比べて栽培がとても難しい為、生産者さんが減っている品種。その一方で、せっかく栽培しても「浅間白桃」として店頭に並ぶ事はほとんどなく、他の桃との区別がされていません。
つまり、どんなに美味しくても、その苦労が報われない桃なんです。農家さんにも生活がありますので、どうしても収益が見込める品種の栽培にシフトしていってしまうんだとか。

桃農家が親戚に送るなら、絶対に浅間白桃だよ。


ベテラン桃農家の石原さん(写真・左上)はこの浅間白桃の美味しさに惚れ込んだ1人。まわりの桃農家さんが別の品種の桃に切り替えていく中で、頑なに浅間白桃の美味しさにこだわり続けます。

「桃農家が親戚に送るなら、絶対に浅間白桃だよ。一番自信があるからね。
美味しいのに、浅間白桃の時期はギフトも終わっててね、お金にならないんだ。
色を付けるのがほかの桃より手間がかかるし、しっかり色を付けると日持ちが悪くなって、個性が強くてデリケートな桃なんだ。」

そして、おもむろにまだ青い桃を摘果する石原さん。「こいつは種が2つあるな」と言います。素人にはどこが違うのかわからない、緑の桃に石原さんがナイフを入れるとこの通り!本当に種が2つ入っていました。なんでわかるんだろ…すごい。実の中に種が2つあると、形が悪くなったり実が割れたりするんだそう。このような栽培の難しさが、浅間白桃にはあるのです。浅間白桃の美味しさは、腕利き農家さんの職人技に支えられていたんですね。

今年も数量限定で浅間白桃をお届けします


それ以来、当店では浅間白桃とその桃を栽培している農家さんを応援する意味も込めて、浅間白桃をお取扱いしております。ですが、やはり年々、生産量は減少傾向にあり、いよいよ今年で終了してしまうかも知れない…と産地よりご連絡を頂きました。山梨県では今後、昨年デビューした夢みずきなどをはじめとした新しい品種の桃へと切り替えが行われているのです。
まだ食べた事がない!という方、もしかして今年がラストチャンスになるかも知れません。数少なくなってしまった「浅間白桃」の美味しさ、消えてしまう前にぜひ召し上がってみてください。

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